2015年6月27日 (土) 掲載

◎和定食「大戸屋」 函館進出 来月9日オープン

 和定食チェーン店「大戸屋ごはん処」の函館1号店が7月9日、函館市宇賀浦町の漁火通り沿いにオープンする。フランチャイズ契約を結ぶ道内の企業が運営し、約40種類の定食など豊富なメニューを提供する。

 「大戸屋ごはん処」は、事業を手掛ける大戸屋ホールディングス(東京)の直営店とフランチャイズ店を合わせ、国内外に約420店舗ある。定食の平均価格は約700円。店内調理を売りとし、健康を意識した幅広い定食メニューが女性からも支持を集めている。

 函館1号店は、道内に飲食店など約60店を展開する海晃(札幌)が運営。「業態を変え、昼間の時間帯から集客を図りたい」として、同社が手掛けていた焼肉店を改修した。店舗面積は約450平方㍍で、駐車場は約25台分を用意。客席は約100席あり、ゆったりくつろげるようになっているという。

 同社は「オープンを楽しみにしている人も多いと思う。しっかり準備を整えて成功させたい」としている。営業時間は午前11時から午後11時まで。(山田大輔)



◎千島・樺太アイヌの歴史知って 来月11日から市立函館博物館特別展

 市立函館博物館(斉藤総一館長)は7月11日から、本年度の特別展「千島樺太交換条約とアイヌ」を開く。特別展でアイヌ文化を扱うのは15年ぶりで、函館とのつながりと歴史に焦点を当てる。同館学芸員の大矢京右さんは「文化の素晴らしさを感じるとともに、政府により辿らされた苦難の歴史を知ってもらいたい」と来場を呼び掛けている。

 同条約締結から今年で140年目を迎えることを受け、条約締結後に明治政府によって同化政策を強いられた樺太、千島のアイヌ民族の歴史を広く知ってもらおうと企画した。

 会場には100年以上前に使われていた樺太アイヌの衣服や革張りの舟などを展示するほか、千島アイヌが函館に来た際の写真や古文書資料など170点を並べる。このほか、公立はこだて未来大学との連携事業として、建物などの立体に映像を映し出す「プロジェクションマッピング」による資料展示を初めて実施。大矢さんは「これほど古く、たくさんの資料を見られる機会はめったにない」と話している。

 入館料は一般400円、大学・高校生200円、市内の学校に通う小・中学生は無料。8月30日までで、休館日は毎週月曜日と7月21日。会場では200部限定で同展示会の図録(価格未定)を発売する。

 問い合わせは同館(電話0138・23・5480)へ。(蝦名達也)



◎渡島14年度 観光客2年連続1000万人超 訪日客36万9000人

 渡島総合振興局は26日、2014年度の管内観光客数と訪日外国人宿泊客数の調査結果を発表した。前年度比2・1%増の1061万9000人で、3年連続で増加。訪日外国人宿泊客は円安による割安感などが後押しとなり、前年比18・9%増の36万9043人と、3年連続で調査開始(09年度)以来の最高数を更新した。

 観光客の1000万人超は2年連続。同局は増加要因として函館—中国・天津間チャーター便の就航で外国人観光客が増えたほか、春先の好天でサクラ観光などの客数が増加したことを挙げた。

 月別では、夏の行楽期の6〜9月は前年度に比べ5・9〜2%減少したが、このほかの月は増。特に1〜3月は台湾、中国人など外国人観光客が来訪し、1割以上増えた。

 市町の状況は松前や福島、鹿部など6町で観光・宿泊施設の誘客減や他地域とのイベント競合などが原因で減少したが、函館市や森町など5市町で増加。函館市は外国人観光客の増加や北関東・東北などでのプロモーション活動によって前年並みの484万人。北斗市は「桜回廊」をはじめとするイベントの集客が好調で、25万人増の97万人。森町は春のサクラ観光に加え、冬場のスキー客が伸びた。木古内町は下半期で前年を下回ったものの、江差線木古内—江差間廃線に伴う誘客があり、全体で増えた。

 外国人宿泊客の国別状況をみると、台湾が全体の6割を占める23万8542人(前年同期比6・8%)で最多。次いで中国が5万7839人で、前年度の3・6倍に急増した。以降は韓国1万4344人(同3%減)、香港1万3469人(同21・1%減)、シンガポール1万672人(同47・9%増)と続いた。

 同局は「地域と連携しながら来年3月の北海道新幹線開業に向けて誘客を進めたい」としている。(鈴木 潤)


◎函館ハーフマラソン あす号砲 熱い走りに期待

 2015函館ハーフマラソン大会(道南陸上競技協会など主催)が28日、函館市の千代台公園陸上競技場をスタート・ゴール地点として開かれる。昨年まで秋に開かれていたが、今年は初夏の函館を全国から集まったランナーが駆け抜ける。

 来年は北海道新幹線開業記念マラソンとして、フル(42・195㌔)とハーフ(21・0975㌔)のレースを同時開催するのに先駆け、今年はコースを一部変更し、時期も9月から6月に早めた。

 午前8時スタート。これまで高砂通などを経て谷地頭電停へ向かっていたが、新コースは中島廉売から市道内環状線などを通り、人見町や市営函館競輪場前を通過する。その後、国道278号を湯川町方面へ向かい、根崎交差点で折り返す。同国道から旧東雲線に入るが、昨年までより手前の青柳町電停付近で再び折り返し、千代台公園へ向かう。高低差が減少し、ランナーにとって走りやすく、上位は好タイムが予想される。

 ゲストランナーはタレントの福島和可菜さん。男子招待選手は函大有斗高卒で帝京大の加藤勇也(3年)ら10人で、ハーフの記録はいずれも1時間2分から4分台で激戦は必至。なお、今年の箱根駅伝で青山学院大の初優勝に貢献した神野大地(4年)、JR東日本の大橋秀星は故障のため欠場する。女子招待選手は4人。

 当日は午前7時50分から同11時まで、車両通行止めなど交通規制が行われる。大会当日の交通規制の問い合わせは大会本部(電話0138・54・4041)へ。(山崎純一)