2015年6月28日 (日) 掲載

◎花の新幹線 フェス彩る

 初夏の函館を彩る「はこだて花と緑のフェスティバル2015」(実行委主催、函館新聞社など後援)が27日、はこだてグリーンプラザで始まった。今年は北海道新幹線開業300日前カウントダウンイベントとの同時開催とあって、悪天候にもかかわらず大勢の市民が足を運び、美しい花々をめでながら新幹線時代の到来を心待ちにした。28日まで。

 市民が花と緑に親しみ、潤いのある生活を提案しようと官民17団体で実行委(星井英人委員長)をつくり、今年で22回目。

 新幹線開業イベントとのタイアップとあって、会場には新幹線車両「H5系」をイメージさせる色合いの花々が飾り付けられたほか、花株を積み重ねてH5系をモザイクアート状に表現した高さ3・4㍍、幅5・5㍍の立体花壇を設置。ベゴニアやコリウスなど8種類、約1840株を使っており、開会前に函館共愛会中央保育園(小川美保子園長)の年長組園児19人が残りの株を置いて花壇を完成させた。参加した小野地龍信君(5)は「花壇はかっこ良かった。新幹線に乗って、東京に行ってみたい」と目を輝かせた。

 午前10時からのオープニングセレモニーでは、星井委員長が「(新幹線カラーの)ライラックや白、グリーンと、優しい色合いの花を並べた。雨の中ですがゆっくり楽しんで」とあいさつ。先着500人に植物栽培キットがプレゼントされた。ステージイベントとしてフラワーアレンジメントや新幹線おもてなしクイズ、音楽・太鼓の演奏など多彩な催しが繰り広げられた。会場には北海道新幹線PRブースが設けられたほか、湯の川温泉から持ち込まれた足湯コーナー(女性限定)も人気を集め、女性客が雨で冷えた足下を温めていた。

 28日は午前10時〜午後4時。午前11時45分から新幹線の仕組みを伝える科学実験ショー、午後3時から恒例のエンディングオークションなど、さまざまなイベントが行われる。(千葉卓陽)



◎雨の中快走、奥尻ムーンライトマラソン

 【奥尻】潮風を浴びて夜空の下を駆ける「第2回奥尻ムーンライトマラソン」(実行委主催)が27日の夕方から夜にかけて、奥尻島内東側で行われた。あいにくの雨で月明かりは見えなかったが、全国から集まった約350人の選手が海沿いのコースを快走し、町民らの大きな声援が響いた。

 開会式では、町内の看護師、田口貴嗣さん(28)が「奥尻島の雄大な自然の中を、スタッフらへの感謝の気持ちと笑顔を忘れずに最後まで全力で走り抜くことを誓います」と選手宣誓した。コースは島内中央から北部で折り返し、南部の青苗岬付近まで。早朝から雨と肌寒さに見舞われたが、沿道には多くの町民が詰め掛け、ランナーに〝熱い〟応援を送った。

 給水所やゴール会場などでも大勢のスタッフが丁寧に対応、大会運営を支えた。

 道南唯一のフルマラソンは、男子112人中99人、女子30人全員が完走。ハーフは男子123人中118人、女子100人中94人がゴールした。

 フルの男子は函館市の公務員加藤和彦さん(36)が2時間43分で優勝。女子1位は札幌市の主婦入江由紀子さん(55)=3時間25分=。ハーフ男子は厚沢部町の公務員中野健二さん(52)=1時間21分=、女子は江別市の会社員田畑真紀さん(40)=1時間31分=が制した。ゲストの埼玉県庁職員川内優輝さん(28)はハーフに参加、1時間5分だった。(田中陽介、野口賢清)



◎乗客歓迎 開業アピール

 北海道新幹線開業300日前カウントダウンイベントの一環として27日、JR函館駅で札幌・青森方面からの特急の乗客をお出迎えする取り組みが行われた。乗客にPRグッズをプレゼントして、来年3月の開業を強力にアピールした。

 市新幹線開業記念イベント実行委として初めて実施。同駅の鳴海正駅長、ミスはこだての山原有未さんのほか、函館市観光PRキャラクター「イカール星人」や北斗市の公式キャラ「ずーしーほっきー」など着ぐるみ8体が勢ぞろい。公立はこだて未来大のチアリーディングチーム「Dance・sarfy」も盛り上げた。

 午前10時14分着のスーパー北斗2号、同26分着の白鳥93号が相次いで到着すると、コンコースに「ようこそ函館へ」の横断幕が掲げられ、乗客にクリアファイルなどが入ったPRグッズをプレゼント。先着20人には花も贈られた。乗客は一様に喜びながら、キャラクターの写真撮影なども楽しんでいた。

 恵山登山を目的に千葉県から訪れた50代の男性は「うれしいね。函館に来て良かった」と満面の笑み。山原さん(26)は「全国各地で新幹線への期待感を感じる。旅行の幅が広がり、函館に行くことを楽しみにしている人も多いと思う」と話していた。(千葉卓陽)


◎函大・岡部さんに女性MVA賞

 国際ロータリー第2510地区(北海道西部)主催の第42回ローターアクト地区大会が27日、イマジンホテル&リゾート函館で開かれた。表彰式では、函館大ローターアクトクラブの岡部志織会長(21)=3年=が活動を最も盛り上げた「女性MVA賞」を受賞した。

 ローターアクトクラブは18〜30歳の青年男女のための、ロータリークラブが提唱する奉仕団体。第2510地区は函大を含む5クラブが所属しており、大学での活動は函大のみ。函大ローターアクトクラブは創部45年の歴史と伝統があり、本年度は1年生9人が入部するなど活発なクラブとして学内外に知られる。

 「未来(さき)へ〜RETURN TO THE SEISHUN」がテーマの地区大会は、函大ローターアクトクラブがホスト役となり、約100人が参加。岡部さんは2014—15年度会長を務め、投票で女性MVA賞に決まった。岡部さんは「光栄なことで、とてもうれしい。今後も募金活動を行いながら、清掃などの活動も活発にしたい」と決意を新たにした。(山崎大和)

 ほかの被表彰者は次の通り。(敬称略)

 ▽ベスト企画賞=赤平ローターアクトクラブ▽最優秀クラブ賞=札幌幌南ローターアクトクラブ▽男性MVA賞=後藤康友(札幌幌南)▽最優秀MVA賞=石川樹(赤平)