2015年7月24日 (金) 掲載

GLAYファンすでにヒートアップ、「カフェ」など始まる

 函館出身のロックバンド「GLAY」による函館アリーナこけら落とし公演(25、26日)を記念したカフェイベント「GLAY LiBCAFE 2015」が23日、函館市若松町の洋服店「SODAPOP」や同店に併設するGLAYの展示スペース「G4 Space」で始まり、全国各地から大勢のファンが詰め掛けた。28日まで。

 函館でのカフェイベント開催は、2013年の凱旋ライブ以来2度目。店舗前には正午のオープンを前に長蛇の列ができ、訪れたファンはボーカルのTERUさん監修のフードメニューを味わったり、オリジナルグッズが当たるアミューズメントコーナーなどを楽しんだりしていた。

 また、店舗近くのはこだてグリーンプラザ(松風町)会場では、Tシャツやタオルなどのコンサートグッズ販売も行われ、こちらも大勢のファンでにぎわっていた。この日の一番乗りで、午前9時前から並んでいたという埼玉県上尾市の鈴木淳子さん(45)は「ライブのチケットは取れなかったけれど、イベントがたくさんあるので函館に来ようと思った。街中にファンを歓迎してくれるフラッグや看板があってとてもうれしかった」と話していた。(金子真人)



室内馬場、今秋に完成

 【七飯】大沼流山牧場(町東大沼294)を運営する「どさんこミュゼ」(宮本英樹社長)は23日、インドアアリーナ(室内馬場)建設など、来年3月の北海道新幹線開業をにらんだ開発計画を明らかにした。室内馬場は今秋にも完成の予定で、ほかにも馬を活用したシアターや生ハムなどの加工場、宿泊施設なども検討している。

 同社はJR北海道と牧場運営会社「流山」が設立。「環境」をテーマに、北海道和種馬(ドサンコ)を観光に活用するため現在28頭を飼育しており、「ドサンコを使った乗馬体験や、ホースセラピーを武器に世界へ打って出たい」(宮本社長)としている。

 約20㌶の広大な敷地を活用し、室内馬場のキャンプ場跡地への建設に向けて、今年3月にはオランダを視察。宮本社長は「オランダの様式を参考にしながら、アリーナ内で馬を見ながら、食事が楽しめるレストランも計画している」という。

 また、事務所となるログハウス内にカフェ・バーを設置。旧流山温泉の建物前や施設を活用し、シアターや加工場建設なども計画している。

 この日は、周辺市町の自治体職員や観光関係者ら約20人を招き、現状や開発計画などを説明した。7月上旬に完成したばかりの馬を管理、調教する「トレーニングセンター」や、旧パークゴルフ場に設けた馬の放牧エリアなどを公開。現在施設内で実施している体験プログラムの中から、馬の調教、乗馬体験、セグウェイや馬車の試乗を行った。(野口賢清)



函館プレミアム商品券あすから販売

 函館市が25日午前10時からプレミアム付き商品券を販売するのに合わせ、市内の百貨店や商店街は抽選会やイベントを企画するなど、あの手この手で需要の囲い込みを狙っている。昨年4月の増税以降、市内の小売店は売り上げの伸び悩みが続くだけに、関係者は消費回復の起爆剤として期待を寄せている。

 プレミアム付き商品券は1000円券12枚を1セットとし、1万円で販売。百貨店やスーパーなど市内15カ所で一斉に発売する。

 函館駅前・大門地区の飲食店などでつくる函館都心商店街振興組合は、25日〜8月4日の期間中、参加30店舗で、プレミアム付き商品券を使った買い物客に商店街共通商品券などが当たる抽選券を配布する。川上誠専務理事は「消費拡大の効果を最大限生かすため、商店街としても盛り上げを図っていきたい」と意気込む。

 丸井今井函館店(本町)も同様の企画を用意。買い物客に応募券を配布し、最大5万円分の商品券が当たる抽選会を行う。

 中学生以下の児童がいる世帯に、子ども1人あたり1万円分を交付する「子育てサポート商品券」の使用をにらんだ動きもある。棒二森屋(若松町)は25日から、ベビーカーやランドセルなどの品ぞろえを強化。子育て関連商品を充実させるほか、本館6階の子ども服売り場に授乳室を新設する。

 一方、函館朝市協同組合連合会は25、26日に「市民感謝祭」を開く。秋の恒例イベントを時期を早めて実施。函館朝市でプレミアム付き商品券を購入すると、カニなどが当たるスタンプラリーに参加できる。

 26日は午前9時から海産物などを特価で提供するほか、同11時半から綱引き大会を開催。イカパン作りなどに挑戦する親子料理教室は25、26日午前10時から。事前予約が必要。申し込み、問い合わせは同連合会(℡0138・22・7981)へ。(山田大輔、金子真人)


ヒグマ出没急増、四稜郭や笹流ダム周辺

 7月に入り、函館市陣川町の四稜郭から赤川町の笹流ダム前庭広場周辺で、ヒグマの出没が相次いでいる。昨年の同時期の出没情報は1件だったが、今年は11件と例年にないクマの出没情報が寄せられている。23日現在、人畜被害はないが、市など関係機関は注意を呼び掛けている。

 クマの目撃情報の増加を受けて市農林整備課は、17日に箱わなを設置。翌18日夕に子グマ1頭を捕獲した。クマは体長約1㍍のメスで、やせこけていたという。ただ、捕獲後もクマの目撃があったことから、同課では付近の住民に警戒を呼び掛け、新たに箱わなの設置を検討している。

 一帯を見回りする北海道猟友会新函館支部の水島隆支部長(62)によると、陣川で目撃されている子グマは親離れして間もないとみられる。えさが豊富にある山奥は成熟した〝大人グマ〟の縄張りのため、「子グマは大人グマを恐れて、人里に逃れてきているのでは」とみる。他のクマの縄張りに入ると、殺されることもあるという。

 陣川町周辺で目撃されているクマは畑を荒らしておらず、人に直接危害を加える危険性は低いと見られるが、安全策は不可欠。水島支部長は「単独で入山しないこと。この時期は木の実や山菜が少ないので、生ゴミを屋外に置くことは厳禁。クマは人を警戒しながら行動するので、外出する際は音が鳴る物を身に付けるなどして、人間の存在を知らせることも必要」としている。

 陣川周辺の出没状況をみると、川沿いが多く、子グマが人を警戒している様子もうかがえる。クマの警戒に当たる関係者は「クマ社会も厳しい。(生きるために)子グマも大変だ」と複雑な心境だ。(能代俊貴)