2015年8月14日 (金) 掲載

◎五稜郭タワー搭乗3000万人に

 五稜郭タワー(中野恒社長)の展望台搭乗客数が13日、3000万人を突破し、同タワーで記念セレモニーが行われた。1964(昭和39)年12月の開業から50年8カ月での達成で、節目の搭乗客となった石狩市の佐々木周平君(8)に、中野社長から認定書や永久搭乗パスポートなどが贈られた。

 3000万人目となった佐々木君は、父の信介さん(36)、母の奈都子さん(37)、妹の理歩ちゃん(1)、いとこの中島海斗君(10)の計5人で来館。午前10時50分ごろに受け付けを済ませ、幸運を射止めた。

 エントランスホールで開かれた記念セレモニーで、中野社長は「これからも函館のランドマークとして、観光客だけではなく函館市民からも愛される施設を目指して頑張りたい」とあいさつ。佐々木君や中野豊会長とともにくす玉を割り、節目を祝った。

 展望台に上った佐々木君は「タワーに来たのは初めて。景色がきれいなのでこれから何回も来たい」と笑顔を見せた。

 累計搭乗客数は90年に1000万人、2002年に2000万人を達成。06年度には、同年完成した新タワーの開業効果で、過去最高の112万人を記録している。

 来年3月に開業する北海道新幹線効果でさらなる伸びを期待しており、中野社長は「次は新幹線が札幌に延伸する予定の30年度までに4000万人を達成したい」と話している。(金子真人)



◎中央署 飲酒運転根絶対策専門チーム発足

 函館中央署(堀内巖署長)は13日、同署で飲酒運転根絶対策専門の「函中SDDプロジェクトチーム」の発足式を行った。道警で飲酒運転を取り締まる専門チームの発足は初めてで、市民に飲酒運転の危険性を呼び掛け、飲酒運転を許さない社会環境づくりを推進する。

 道内での飲酒絡みの交通事故は、砂川市で6月に起きた一家5人死傷事故や、昨年7月に小樽市で女性4人死傷事故などが発生している。同署管内でも飲酒が関係する人身事故は前年同期比5増の8件と増加しており、根絶に至ってないことから専門チームを発足した。

 「SDD」は「ストップ・ドランク・ドライビング」の頭文字で、同署の稲井幹樹交通第二課長をリーダーに20人で編成。主な業務として①飲酒運転の危険性の広報と啓発②飲酒運転などの情報を収集し、効果的な検問や取り締まりの実施③酒類を提供する飲食店などに対し、根絶に向けた取り組みの協力要請などを行い、交通事故を抑止する—を挙げた。

 発足式で堀内署長は「管内の飲酒運転に絡む交通事故の根絶に向け、今後奮闘努力することを期待する」と訓示。リーダーの稲井交通第二課長は「道民生活の安全と安心を確保するため、チーム一丸となって取り組むことを誓います」と宣誓した。式後は、酒類を提供する飲食店を訪れて取り組みへの協力を呼び掛けた。

 同署によると、12日までの人身交通事故件数は前年同期比47件減の401件、死者数は同3人減の1人、負傷者は同79件減の481件と、いずれも減少している。(能代俊貴)



◎盆の入り 先祖しのぶ

 「盆の入り」の13日、函館市内の墓地や寺院には、朝早くから市民や帰省中の家族連れらが花や供物を手に墓参りに訪れ、先祖や亡くなった家族をしのんで、墓前に手を合わせていた。

 約400基の墓が並ぶ函館市神山町の大円寺(武藤龍真住職)では午前6時半ごろから墓参りの人が詰めかけた。墓の清掃を終えた後、供物を供えて手を合わせ、神妙な表情で故人をしのんだ。家族や親戚と訪れた七飯町大川の川上利一さん(82)は「先祖への感謝と来年も来られますようにという願いを込めた」と話した。

 また、七飯町峠下の道南ペット霊園(上條永光園長)にはペットたちの供養に多くの飼い主たちが訪れた。20年生きたネコの慎太郎君を昨年2月に亡くしたという函館市桔梗町の福井美知恵さん(45)は「長い時を過ごした家族だった。命日とお盆は毎年来ている」と話していた。(半澤孝平)


◎函館アリーナ周辺にシェア型パーキングサービス展開へ…東京の事業者

 個人の空き地などを駐車場として貸し出す、シェア型パーキングサービス「軒先パーキング」を運営する「軒先」(東京、西浦明子社長)は、函館アリーナ(湯川町1)周辺で同サービスを展開している。7月25、26日の地元出身ロックバンド「GLAY」による同アリーナこけら落としライブの際は、登録された駐車場は満車状態と、今後も大型イベント開催時などで駐車場不足を解消する一役を担いそうだ。

 同社はインターネットを活用し、駐車場を提供するオーナーと利用者とを仲介。全国各地で約500カ所、約2000台分の駐車場を運営しており、道内では昨春から札幌ドーム周辺でサービスを開始し、函館は2地域目。アリーナ開業に伴って7月から事業を始め、12日現在でアリーナ近辺で7カ所、約40台分が登録されている。

 同サービスは一戸建てや賃貸住宅の空き駐車場、空き地などを保有するオーナーが、同社のサイトを通じて貸し駐車場として登録。収容台数や広さを通達し、自分の都合に合わせて利用料や貸し出し期間、時間帯などを指定することができる。利用者はインターネットで事前予約し、クレジットカードで決済する。同社によると、1日当たりの利用料は平日が7〜800円、休日やイベント時は1000円ほどだといい、利用料からサービス手数料を差し引いた分がオーナーに振り込まれる。

 同アリーナの常設駐車場は、隣接する市民会館と共用で287台分あるが、同ライブ時は関係者駐車場として使われ、一般利用はできなかった。軒先パーキングは今後同様のケースが生じた場合に一層の利用が見込まれる。

 同社は随時貸し駐車場を募集しており、「路上駐車などを解消するサービスでもある。上手に利用していただきたい」(西浦社長)と呼び掛けている。

 問い合わせは同社(電話03・5726・8193)へ。(蝦名達也)