2015年8月15日 (土) 掲載

◎初の境内神輿担ぎ 威勢よく 函館八幡宮

 函館市谷地頭町2の函館八幡宮(中村憲由樹宮司代務者)の例大祭が14日始まり、社殿周辺で「境内神輿(みこし)担ぎ」が初めて行われた。市内外の神輿会や一般の約100人が神輿を担ぎ、威勢の良い声を響かせて練り歩いた。

 同八幡宮の神輿渡御(とぎょ)は隔年で、今年は実施しない年だったが、若い世代への文化継承や神輿渡御の人材育成につなげたいと企画。神輿渡御を取り仕切る瑞垣(みずかき)会の渡邉兼一会長は「年々担ぎ手は減っており、後継者を発掘したい。神輿の楽しさを知ってもらえれば」と話した。

 この日は中神輿と子供神輿を使用。始めに各神輿会が江戸流の担ぎ方で約150㍍を進み、一般参加者と交代。「ワッショイ」の掛け声で左右の足を合わせ、神輿殿前に戻った。続いて子供神輿が登場し、これを繰り返した。  7年ぶりに神輿を担いだという市内の会社員宇野有介さん(19)は「神輿はみんなが一つになって達成感を味わえることが魅力。自分のような若い世代の参加者が増えてほしい」と話していた。

 15日は本祭で、ステージショーや抽選会などが行われる。 (山崎純一)



◎「GLAYと宝探し」好調

 函館市と人気ロックバンド「GLAY」がタイアップした体験型イベント「GLAYと宝探し」(実行委主催)が好調だ。キーワードを報告すると参加できる抽選には13日までに5434人が応募し、実際の参加者はさらに多いと見られる。市観光部は「夏休み中の観光客や家族で楽しんでもらいたい」と参加を呼び掛けている。

 イベントは7月18日にスタート。TERUさんののろいを解くために市内に隠された「イカした鳥賊」を探すため、宝の地図には暗号をちりばめた全4問が掲載されている。市地域交流まちづくりセンター(末広町4)などで配布し、宝箱設置場所、ヒント掲載店を含め、観光名所を周遊するようにつくられており、まちあるき観光の推進にもつながっている。

 抽選には4つの宝箱のうち、2カ所以上の発見で参加できる。ピークは多くのGLAYファンが来函した函館アリーナでのこけら落とし公演(7月25、26日)前後で、同26日には1400人が応募した。ペースは落ち着いたものの、市内の学童保育所のレクリエーションとして団体利用があるなど、1日100件前後の報告が寄せられている。  アンケートの評価も「楽しかった」とする意見が大半を占めている。同部コンベンション推進課は「GLAYファンだけではなく地域の方たちにも多く参加してもらっている。最終日の9月6日までにぜひ挑戦してほしい」としている。 (今井正一)



◎小泉、細川元首相が10月来函

 脱原発社会の実現を目指して活動する細川護煕、小泉純一郎両元首相2人が10月に函館市を訪れることが決まった。青森県大間町で建設中の大間原発を巡り、国と電源開発を相手取り建設差し止め訴訟を起こした工藤寿樹市長との面会を予定している。

 両元首相は昨年5月、一般社団法人自然エネルギー推進会議(東京)を設立。細川氏が代表理事、小泉氏が発起人代表を務め、作家の赤川次郎さんや僧侶の瀬戸内寂聴さんらが発起人に名を連ねている。全国の自然エネルギー関連施設を視察しているほか、講演などを通じて、脱原発活動を推進している。

 函館訪問には市の訴訟の代理人を務める河合弘之弁護士も同行。市役所内で工藤市長と懇談を予定し、日程を調整している。市総務部は「元首相2人の訪問で、大間原発に対する世論や市民の関心が高まることを期待している」としている。(今井正一)


◎北斗出身の斉藤さんバイクでユーラシア横断成功

 【北斗】世界各国をバイクで旅する北斗市(旧上磯町)出身の冒険家斉藤久雄さん(34)=愛知県在住=が今年3月、バイクでのユーラシア大陸横断に成功した。今月3〜12日に市内の実家に滞在、つかの間の里帰りを楽しみながら、次なる目標に向けて意欲を燃やしている。

 斉藤さんは恵庭南高を経て拓殖大を卒業。大学在学中にバイクに乗り始め、卒業後の2005年、ワーキングホリデーを兼ねてオーストラリア大陸1周に挑戦し成功。その後もバックパッカーとして東南アジアや南アジアなど11カ国を訪ね歩いた。今回は世界6大陸のうち、2つ目の大陸横断への挑戦となった。

 勤務先を辞職後の2014年9月に日本を出発し、ロシアに渡航。愛車「ヤマハ・セロー250」に乗ってヨーロッパ大陸の西海岸を目指した。スペインの南端「タリファ」に到着後、アフリカ大陸のモロッコに渡り、約7カ月で18カ国を横断。総走行距離2万5000㌔の旅を完走した。

 大学時代に、バイクで世界各国を見て回りたいと思ったという斉藤さん。9月の出発ながらシベリアはすでに寒く、中央アジアを抜けてヨーロッパに入るまでは「寒さとの戦いだった」と振り返る。「旅の準備期間や道中でさまざまな困難、苦労があったが、夢を持ち続け目標に向かって努力したことが成功につながったのでは」と話す。

 現在は、自身の経験を生かして愛知県のコミュニティFM放送局でラジオのコメンテーターとして出演するほか、日本全国で講演活動を行っており、旅で感じたことや世界各地の魅力などを積極的に発信。「世界各国を見て回った経験を、各地の子どもたちに伝えていきたい」と話している。

 斉藤さんの活動内容はホームページ(http://ameblo.jp/hisao—saito)で閲覧できる。 (毛利祐一朗)