2015年8月26日 (水) 掲載

◎北斗市、新幹線開業時に臨時駐車場整備

 【北斗】北斗市の高谷寿峰市長は25日、市役所で開いた定例記者会見で、来年3月の北海道新幹線新函館北斗駅(市渡)開業日と、その後に駅利用者や見学者が多くなると見込み、駅前の無料立体駐車場(586台)に加え、市の土地区画整理区域内と近隣の市有地に約1000台の臨時駐車場を追加提供すると発表した。これらを含めた関連経費8619万円分を追加計上した本年度一般会計補正予算案を9月開会の市議会定例会に提案する。

 臨時駐車場は現在、道が調整役として沿線市町や交通事業者などと交通アクセスチームを作り具体策を検討中で、市としても臨時的な駐車場が必要と考えた。開業日までに整備する方針で、工事費2588万円を追加。民有地の一部を借りる予定もある。

 新函館北斗駅前の駐車場台数は約1600台を確保することになるが、高谷市長は「道などがアクセス列車や路線バスなどの公共交通機関利用をPRすることが第一。市の予算執行は最小限に収めたい」と話している。

 このほか、道南いさりび鉄道に関しては、市内沿線の久根別駅と清川口駅に自動券売機を新たに設置し、全額、市が負担するとして、同社に対する乗車券販売機設置事業負担金として928万円を追加する。改行 清川口駅はこれまで、簡易委託として乗車券販売者が対面販売しており、JR北海道は同社に経営分離後も同形式の後継者を探したが見つかっていなかった。久根別駅は無人駅で券売機は設置されていない。同様に市内の無人駅、茂辺地駅、渡島当別駅の2駅と比較すると、清川口駅と久根別駅は一日あたりの切符購入者が比較的多いことや、市議会の意見を踏まえ、両駅に市の全額負担で切符券売機を新設する。(毛利祐一朗)



◎市電「北方領土返還号」運行

 渡島総合振興局や函館市などは25日、無料市電「北方領土返還号」を運行した。車内では領土返還の署名活動とともに、周知を図るための講話も行われた。

 両者のほか、北方領土復帰期成同盟渡島地方支部と千島歯舞諸島居住者連盟函館支部の4機関が共催。8月の北方領土返還要求運動強調月間に合わせ毎年運行している。

 この日は「四島(しま)返還 ひとりの力が 大きな力に」などと書かれた横断幕や啓発ポスターを張った市電で、湯の川—函館どつく前間を1往復した。市職員らが乗車し、啓発グッズを配ったり車内に張られた北方領土の写真パネルを紹介したほか、乗客235人中、141人から返還を求める署名を集めた。

 講話では市職員が北方四島の帰属を巡る歴史について説明し、返還要求運動への理解を求めた。(蝦名達也)



◎8年かけリングプル集め、湯川小が町会に車いす寄贈

 函館湯川小学校(土谷敬校長)は25日、湯川2丁目町会(加藤弘会長)に車いす1台を寄贈した。児童や同校PTAなどが8年間で600㌔のリングプルをこつこつと集めて交換。加藤会長は「苦労してやっと手にしたものを頂けるのは、感謝の一言に尽きる」と話している。

 同校の車いす寄贈は2007年、函館市の社会福祉法人に贈って以来2回目。リングプルの収集から車いすの交換までを担う市民団体「リングプル再生ネットワーク」(江別市)を通じて交換した。災害時の耐久性を考慮し、アルミ製より頑丈なスチール製を選んだ。

 この日は、町会と児童会、PTAの役員など約30人が給食を囲み交流。児童会長で6年生の増川月渚(るな)さん(12)は「入学前から学校が集めてきたものが地域貢献につながって良かった」と笑みを浮かべた。  加藤会長(78)は「災害時はもちろん、小学校の運動会を見に行くときなど、多くの場面で活躍させたい」と誓った。今後、車いすは町会の事務所に保管し、希望者に貸し出すという。

 同校は今年で開校135周年。9月12日の開校記念日には、PTAから下敷きや児童図書などが学校へ寄付される予定。(稲船優香)


◎ダイエーとユニ—が11月に函館フェア、来月の商談会参加業者募集

 函館市は地域産品の販路拡大に向け、11月に大手スーパー・ダイエーとユニーがそれぞれ実施する「函館フェア」に向けた商談会を9月に開催する。ダイエーは9月4日まで、ユニーは同11日まで、参加企業や生産者を募集している。

 ダイエーでのフェアは昨年10月、今年8月に続き3度目。11月26〜29日に「函館・道南フェア」と題し、函館以外の業者にも対象を広げる。イオングループの再編に伴い、関東、関西の最大130店舗で展開され、函館スイーツの特集販売も予定している。

 ダイエー向けの商談会は9月11日午前10時半から、函館朝市ひろばイベントホール(若松町9)で実施。渡島・桧山管内の企業や生産者が対象で、商談品目は日配食品などの加工品や畜産品、農協を通さない農産品など。

 ユニーは11月5〜8日に、北海道新幹線で結ばれる青森・函館の両地域を特集した「青函フェア」を初めて開催。関東エリアのスーパー「アピタ」25店で開催する。期間中、同スーパーのうち食品売り上げ最大規模の長津田店(横浜市緑区)では、観光PRおよび催事イベントも行う。

 ユニーの商談会は9月18日午前10時から同ひろばで実施。渡島・桧山管内の企業や生産者が対象で、菓子、一般食品、水産加工品、乳製品、飲料が商談品目。鮮魚、青果、米は対象外となる。

 市のホームページ(http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2015082400035/)からダウンロードできる所定の申込書に必要事項を記入し、申し込む。締め切りはダイエーが4日、ユニーは11日。問い合わせは市商業振興課(TEL0138・21・3452)へ。(千葉卓陽)