2015年8月3日 (月) 掲載

◎大沼公園—七飯間 建設着工 道央道

 【森】函館開建は2日、道央道大沼公園インターチェンジ(IC、森町赤井川)—七飯IC(仮称、七飯町仁山)間10㌔の建設工事を始めた。完成まで10年程度かかる見通しで、時期は明示していない。同日、着工式が大沼公園IC付近であり、約90人が着工を祝うとともに、早期開通に期待を込めた。

 開通により、札幌—函館間の所要時間は4時間38分と現在より4分短くなる。函館開建が通行無料の新直轄方式で整備し、2005年度に事業化されてから10年越しで着工にこぎ着けた。道内最長となる7㌔の長大㌧ネルが特徴で、開通後は暫定二車線。全体事業費は約914億円で、本年度は7億円。14年度末の用地買収進捗(しんちょく)率は71%となっている。大沼国定公園に隣接し、脆弱(ぜいじゃく)な地質のトンネル工事を踏まえ、慎重に計画を進めてきた。

 来年3月に開業する北海道新幹線新函館北斗駅から近いため、駅利用者の車を使った道央方面への広域移動に貢献するほか、函館港や函館空港へのアクセス向上による物流の効率化、函館の医療機関への救急搬送の時間短縮などが期待される。

 着工式で、北海道縦貫自動車道建設促進道南地方期成会会長の工藤寿樹函館市長は「区間が開通すると、函館・江差自動車道や函館新外環状線といった道路と連携した高速交通ネットワークが構築され、道央圏、新千歳空港へのアクセスが一層向上する。年々増加する外国人観光客、新幹線で訪れる観光客の道南への周遊性が高まり、交流人口の拡大が期待される」とあいさつした。(山崎大和)



◎水しぶき上げ白熱レース ペリーボート60チーム出場

 函館ペリーボート競漕(実行委主催)は2日、函館港若松南埠頭(ふとう)で開かれた。一般の部47チーム、女子の部13チームが優勝を目指して白熱したレースを繰り広げた。

 函館港まつりの協賛行事。ボートには漕ぎ手6人とリズムを合わせるドラ、かじ取りの計8人が乗船。1レース2、3組のトーナメント方式で争われた。

 選手は一丸となってオールを漕ぎ、観客も選手に声援を送っていた。決勝は、一般、女子ともスタートから接戦を繰り広げる好レースを展開。一般は富士サルタイタンズが初優勝し、女子はチャイニーズ・ビューティーが2年ぶりに頂点に立った。

 富士サルタイタンズの松本明将さん(40)は「2度もオールが折れるハプニングがありましたが、心は折れずに頑張れた。みんなが一枚岩になって頑張れたのが良かった」と話し、チャイニーズ・ビューティーの馬麗(マ・リー)さん(36)は「皆、一生懸命。チームパワーの勝利」と笑顔を見せていた。

 2、3位の結果は次の通り

 ▽一般=②小林建設③一心▽女子=②照井商店③レッドライン(鈴木 潤)



◎アイヌ工芸の世界紹介 北方民族資料館

 末広町21の函館市北方民族資料館(村井博明館長)で、今年度の収蔵資料展「アイヌ工芸・匠の技〜削る・彫る・刻む」が開かれている。これまで同館で紹介する機会の少なかった資料に視点をあて、アイヌの人々が伝統的に受け継いできた生活用具から、木彫工芸品を中心とした展示を通して、信仰や儀礼に代表される精神文化や伝統的なアイヌ工芸の世界を紹介している。同館を運営する函館市文化・スポーツ振興財団の主催。

 会場には、美しい文様が施されたイタ(盆)やマキリ(小刀)、イクパスイ(捧酒箸)など約60点のほか、道具になった樹木などもたくさんのパネルと共に展示する。江戸時代当時の暮らしの様子を記録した資料として舟や家の模型も展示している。

 同館の長谷部一弘学芸員は「明治時代に集められた貴重な資料。この機会にじっくり見ていただきたい」と話し、来場を呼び掛ける。11月3日まで。入館料は大人300円。大学生以下150円。9月9日のみ休館。問い合わせは同館(電話0138・22・4128)へ。(半澤孝平)


◎十八番で鍛えたのど競う カラオケ大会 野中さん優勝

 函館新聞社杯カラオケグランプリ(十字街商盛会、函館新聞社主催)が2日、十字街港まつり会場の高田屋通り特設ステージで開かれた。今年は抽選で選ばれた24人が参加。採点機能付きカラオケ機で熱唱し、4人1ブロックで予選を行った。

 全員初出場で市内在住の梅田佳林(かりん)さん(20)、野中輝美さん(75)、泉清喜さん(67)が決勝に進出。予選からの総合得点により、1点を争う接戦となった決勝を制したのは、三山ひろしの「人恋酒場」を歌った野中さんだった。

 普段は谷地頭町会の老人福祉センターでカラオケを楽しんでいるという野中さんは「びっくりしている。好きな曲を歌うことができてうれしい」と話した。野中さんの友人で宇賀浦町の介護士・尾関逸介(いつすけ)さん(67)は「素晴らしい歌声だった。今後もカラオケに力を入れてほしい」とたたえた。

 準優勝の泉さんは「楽しかった。また来年も出場したい」と笑顔。梅田さんはまさか自分が決勝に行けるとは思わなかった」と驚いていた。(半澤孝平)