2015年8月31日 (月) 掲載

◎スカイスポーツの魅力体験…鹿部でフェア

 【鹿部】道南初開催の空の祭典「2015北海道スカイスポーツフェアin鹿部」(北海道スカイスポーツ協会主催)が30日、鹿部飛行場(町本別450)で開かれた。大勢の家族連れらが訪れ、スカイダイビングのデモンストレーションやモーターグライダーの地上展示などを間近で楽しんだ。

 「鹿部の空で感じよう、道南の風」をテーマに、スカイスポーツにまつわるさまざまなイベントが登場。この日は早朝の悪天候のため、熱気球係留フライトとヘリコプター体験搭乗が中止に。それでも町旗返還セレモニーを兼ねたスカイダイビングのデモでは、スカイダイバーが青空を悠然と滑空し、見事観客の目の前に着陸するパフォーマンスで会場を沸かせた。

 セレモニーでは川村茂町長が「鹿部町の地でスカイスポーツの素晴らしさを体験してほしい」と歓迎のあいさつ。会場ではハンググライダー体験や竹とんぼ、たこづくり教室が開かれたほか、鹿部中学校吹奏楽部による演奏が披露され、来場者は思い思いのひと時を過ごしていた。

 友人らとデモフライトを見学していた尾札部中3年の前野亮君(15)は「モーターグライダーが飛んでいるところを、はじめてこんな近くで見た。すごくかっこよかったし、迫力があった」と興奮していた。(野口賢清)



◎実験ショーにワクワク…はこだて国際科学祭閉幕

 「はこだて国際科学祭2015」(サイエンス・サポート函館主催)が30日、五稜郭タワーで閉幕した。7回目の今年は、22日から「環境」をテーマに多彩な実験ショーやイベントを繰り広げた。最終日も大勢の市民らが科学の魅力を体感し、盛況に終わった。

 さまざまな実験ブースが並ぶ「科学屋台」では、新幹線の不思議を探るワークショップが登場。クリップを使ったモーターを作って走行の仕組みを学んだり、切ったペットボトルと風船でトンネル走行時の圧力波を再現したりする実験が行われた。このほか、スライム製作やホタテの貝殻の活用法を紹介する屋台も終日にぎわった。

 ステージでは、オルガン職人谷目基さんによる演奏会やサイエンスショーが披露された。函館市の会社員木村久男さん(51)は「大人でも楽しめる祭り。科学といっても幅広いが、一つ一つをじっくり考えるきっかけになった」と話していた。

 サイエンス・サポート函館の美馬のゆり代表(公立はこだて未来大教授)は「たくさんの人とのつながりが広がり、深まったあっという間の9日間だった。大成功です」と笑顔。「食」がテーマの来年に向けては「今回の内容をリフレクション(内省)し、大人になってから新たに学ぶ楽しさを伝え続けたい」と意気込みを見せた。(稲船優香)



◎18歳以上選挙権 出前講座の準備進む…市選管

 公職選挙法改正による選挙権年齢の18歳以上への引き下げに伴い、函館市選管は高校生など若者向けの出前講座を開くための準備を進めている。秋ごろ、政府から全公立、私立高校に、選挙制度について説明する副教材が配布されることが決まっており、市選管は「副教材を活用し、今年中に出前講座が行えるよう学校側に提案していきたい」としている。

 副教材は総務省と文部科学省が制作を進めており、選挙制度の意義や投票の仕組み、選挙活動について事例を用いながら選挙違反を説明する内容が盛り込まれる。模擬投票など実践的な取り組みを行うためのワークシートも封入される予定で、公立、私立高校に通う全学年分配布される。

 これまで市選管では、成人祭会場で実際の記載台や投票箱を用いた模擬投票を行ってきたほか、毎年「明るい選挙啓発ポスターコンクール」の開催など、若年層の啓発活動に取り組んできた。ただ、出前講座は主に町会で行っており学生向けの内容ではなかったため、現在内容の見直しに取り掛かっている。

 道は法改正を受け、9月から来年3月までに、各管内の高校で出前講座を開く予定。講座を希望した高校に対して開くもので、学校数などは未定だという。

 市選管は今後、副教材の内容と学校側のスケジュールを勘案しながら講座開催の打診を行う見通しだ。市選管の下中修子事務局長は「カリキュラムが組まれているため新たに講座を開くのは難しい状況にあるが、学校側との主権者教育の役割分担や短時間で数回行うなど、小さな機会を生かしていきたい」と話す。

 現在のところ教育現場では具体的な動きは見られてない。ただ、若者の投票率の低さは深刻化しており、啓発活動の重要性は痛感している。函館大の担当者は「直近の選挙(来夏の参院選)が1年後なので、対象者向けの啓発活動はこれから。来春に新1年生が入った時点で、他の学年と合わせて取り組みを進めたい」としている。(蝦名達也、山崎大和)


◎道吹奏楽コン 上磯中など3団体全日本へ…上磯、日吉が丘小は東日本へ

 【札幌】第60回北海道吹奏楽コンクール(北海道吹奏楽連盟など主催)は27〜30日、札幌コンサートホールKitaraで開かれた。道南勢は中学校A編成の北斗上磯と大学A編成の道教育大函館校吹奏楽団、一般職場A編成の上磯吹奏楽団が金賞を獲得し、全日本吹奏楽コンクールの本道代表校に輝いた。上磯中、上磯吹奏楽団はともに2013年以来2年ぶり、道教育大函館校は2009年以来6年ぶり。

 小学校の部の北斗上磯と函館日吉が丘の2校も東日本学校吹奏楽大会の出場校に選ばれた。北斗上磯は2年ぶり、函館日吉が丘は5年ぶりの代表。

 このうち、中学校A編成で全日本の出場を決めた上磯中の中條淳也教諭は「生徒たちはのびのびと演奏してくれた。会場に楽しさが伝わる音色を奏でることができた」と話していた。

 このほかの道南勢の結果は次の通り。

 ◇小学校▽銀賞=北斗久根別

 ◇中学校A編成▽銀賞=函館戸倉、函館桔梗

 ◇同B編成▽銀賞=函館桐花

 ◇同C編成▽銀賞=北斗大野、函館深堀、函館潮見▽銅賞=木古内

 ◇高校A編成▽金賞=函館白百合▽銀賞=市立函館

 ◇同B編成▽金賞=函館ラ・サール

 ◇同C編成=▽金賞=知内▽銀賞=森

 ◇大学B編成▽金賞=函館高専

 ◇一般B編成▽銀賞=函館ドルフィンズ

 ◇同C編成▽金賞=The☆PleasureBrass