2015年8月6日 (木) 掲載

◎はこだて国際民俗芸術祭 マチを舞台にパフォーマンス

 世界12の国や地域から訪れたアーティストが伝統舞踊やパフォーマンスなどを披露する「第8回はこだて国際民俗芸術祭」(一般社団法人ワールズ・ミート・ジャパン主催)が5日、開幕した。10日までの期間、函館市元町公園を中心にペリー広場や旧函館区公会堂など6つのエリアで約200人のアーティスト、民俗芸術団体関係者がさまざまなパフォーマンスやイベントを展開する。

 初日は午後4時15分から開場。同9時ごろまで多くの来場者が訪れ、大道芸やダンスなどのステージを鑑賞したほか、世界の料理や雑貨が集まる「もぐもぐフェスティバル」や親子で遊べる「わくわくフェスティバル」など同時開催のイベントを楽しんだ。

 同法人のイアン・フランク代表理事は「8年も開催できたことに驚いている。初日から天気も良く、会場入口に列ができるほどのイベントになってうれしい。今年も大きく盛り上がりそうだ」と笑顔を見せた。

 家族で来場した市内の主婦平澤香澄さん(34)は「食べ物と音楽と雰囲気が好きで、毎年この時期を楽しみにしている。外国の踊りや音楽を楽しみたい」と話していた。

 主催発表によると、同祭は2008年開催以来、44の国と地域から延べ約1500人のアーティストらが参加。延べ約23万人の観客が訪れている、民俗芸術分野で国内最大級の夏フェス。今年も国内をはじめ、アメリカやインド、リトアニアなどから33組が出場する。

 来場には、期間中使える「市民スポンサーパス」が必要で、1日券のワンデーパスは1000円。小学生以下は無料。(半澤孝平)



◎熱気や笑顔 踊りの輪 函館港まつり閉幕

 函館港まつり(実行委主催)は最終日の5日、大門グリーンプラザ(松風町)で「函館港おどり・いか踊り大会」「ワッショイはこだての表彰式」などを行い、閉幕した。

 午後4時半からJR函館駅前交差点—松風町交差点間を歩行者天国にして、ホコ天ストリートライブなどが繰り広げられた。同6時半から「函館港おどり・いか踊り大会」がスタートし、大勢の市民が参加。北海道新幹線車両「H5系」の山車を囲み、いか踊りと港おどりを繰り返し踊った。いか踊りでは、子どもから高齢者まで笑顔満開で手足を動かし、沿道の観客も飛び入りで踊りの輪の中に加わっていた。

 輪踊りに初めて参加したという市内の会社員平田紀史さん(46)は「(いか踊りは)は難しくなく、気持ちよく踊れた。来年はもっと踊ります」と満足気。

 その後、表彰式が行われ、受賞団体の代表者に賞状などが贈られた。十字街・松風コース(2日)サマーカーニバルの部で優勝した「新幹線はやぶさPR連合体」の実行委員長で、函館商工会議所青年部の齋藤利仁会長(49)は「市民の期待の現れ。開業に弾みがつきます」と話していた。(鈴木 潤)



◎棒二森屋 店内大改装へ 食品売り場一新

 棒二森屋(函館市若松町)は、来年3月の北海道新幹線開業を見据え、店内を大幅にリニューアルする。7月下旬に行った書店や和物雑貨コーナーの拡充に加え、9月上旬には、本館地下の食品売り場の大規模改装に着手。さらに、道南の人気スイーツを一堂に集め、カフェスタイルで提供する新フロアを来春までに創設し、地元市民や観光客の集客増を狙う。

 新装する食品売り場は「デパ地下のようなイメージ」(岩岡正剛店長)とし、総菜の品ぞろえを強化。世帯人口の少ない買い物客のニーズに応えるため、量り売りも行う。

 販売ブースには、名物の「やきとり弁当」を提供するハセガワストアも登場。農家と連携し、新鮮な野菜や加工品を販売するコーナーもあるほか、イートインスペースを設け、購入したグルメをその場で味わえるようにする。また、ハムなどを提供する「カール・レイモン」のブースがアネックス地下に移動し、ホットドッグなどの販売を始める。

 売り場の改装費は7000万円程度を見込み、31日から本格工事に着手。9月9日をめどに部分営業を始め、同25日にグランドオープンを予定している。

 さらに改装の重点の一つは「カフェ&スイーツ」コーナーの設置。同店は、毎年秋に人気催事「はこだてスイーツフェスタ」を開いており、来春以降は、函館近郊の人気和洋菓子を常に楽しめるようにする。地元のコーヒー店などと提携し、こだわりのドリンクも提供する計画で、岩岡店長は「函館の新たな名物としたい」と意気込む。

 このほか、増加する外国人客に対応するため、免税手続きを行う専用カウンターを秋までに設置する予定。岩岡店長は「市民や国内外の観光客が、欲しい時に欲しい物を欲しいだけ買える。気持ちよく買い物できる環境作りとおもてなしをもう一度考え、駅前の老舗百貨店として役割を果たしたい」としている。(山田大輔)


◎函館八幡宮14日境内神輿担ぎ

 函館市谷地頭町2の函館八幡宮(中村憲由樹宮司代務者)は例大祭(14〜15日)の14日、同八幡宮に135年前から伝わる中神輿(みこし)を使用し「境内神輿担ぎ」を初めて行う。同宮や関係者は「神輿の楽しさを味わってもらうことで、若者への文化継承や神輿渡御(とぎょ)の人材育成につなげたい」と話し、参加者を募集している。

 同宮の神輿渡御は江戸中期に市内西部地区で始まっており、現在は隔年に大神輿を使用し、実施している。今年は行わない年だが、未来の担ぎ手を育てる場を設けようと、一回り小さい中神輿で境内を担ぐことを企画した。中神輿は1880年に同宮が元町から現在地に移る際に御神体を乗せたもので、昨年の神輿渡御では初めて「女神輿」として、一般から募った女性らが担ぎ、練り歩いた。

 神輿渡御を取り仕切る瑞垣(みずかき)会(渡邉兼一会長)を構成するいろは会の杉本茂会長(62)は「男女問わず、子供でも大丈夫。大勢の人が心を一つにする楽しさを感じてほしい」と話す。当日は午後2時までに集合。神輿殿から約150㍍先にある露店付近を往復する形で行う。始めに瑞垣会が江戸流の担ぎ方を披露し、その後、一般参加者が行う。同4時に終了する。

 はんてん、帯、足袋(たび)は同宮で用意する。準備の都合で事前申し込みを呼び掛けている。希望者は同宮(TEL0138・22・3636、板谷さん)へ。(山崎純一)