2015年8月8日 (土) 掲載

◎みこしやパレードまちに熱気 森でまつり

 【森】町の夏を彩る一大イベント「夏のまつりinもり」(実行委主催)が7日、町大通りで開幕した。初日は大勢の町民らが沿道に詰めかけ、祭り屋台やみこしレースで盛り上がりを見せた。8日まで。

 オープニングセレモニーで大塚昌彦実行委員長が「2日間、まつりに出る側も見る側も、皆さん一緒に盛大に盛り上げていきましょう」と開会宣言し、「子どもふるさとワッショイまつり」で幕開け。オニウシ太鼓(もりまち太鼓保存会)による迫力の演奏を皮切りに、森剣道スポーツ少年団や、森町若妻サークル連絡協議会らが後に続けと練り歩いた。

 友好町・静岡県森町から贈られた2台の「祭り屋台」が登場したパレードには、同町から職員5人が駆け付け参加するなどし、大盛り上がり。みこし担ぎのタイムを競う「みこしタイムレース」では、豪華賞品を懸けて6チームがデットヒートを繰り広げ、白熱のレース展開に沿道から声援が飛び交っていた。

 毎年まつりに参加している森剣道スポーツ少年団の河野裕真君(森中2年)は「沿道からの声援がたくさんあってとても気合いが入ったし、楽しくて例年よりより歩く距離が短く感じた。また来年も参加したい」と話していた。

 8日は午後7時に町大通りを踊り歩く「オニウシソイヤ」で始まり、同8時に華やかなみこしが登場する「太鼓とみこしの競演」が行われる。



◎「科学マジック86」を出版 本誌連載「理科実験」担当の渡辺教諭

 函館新聞で毎週土曜日に「Let’s Try理科実験」を連載している立命館宇治中学高校(京都府宇治市)の教諭、渡辺儀輝(よしてる)さん(50)が、3冊目の著書「親子でハマる科学マジック86」(SBクリエイティブ)を出版した。厳選した86種類のマジックを楽しみながら会得できる内容で、渡辺さんは「夏休みの自由研究にも活用してほしい」とPRしている。

 渡辺さんは2013年に同校に着任するまで、南茅部高や市立函館高で教べんをとる傍ら、公立はこだて未来大で非常勤講師を務めるなど、函館にも縁が深い。「—理科実験」は8日付で807回目を数える、本紙の名物連載。

 著書では、正しい科学の知識に裏付けされたマジックの「コツ」を紹介。イラストを交え、不思議な現象がどうして起きるのかも詳しく解説している。

 渡辺さんは「連載中の20年間の思いが詰まったマジックからえりすぐった。自分を育ててくれた函館の皆さんへの恩返しだと思っている。特別な道具は使わず、家庭にある身近なものでできるマジックばかり。ぜひ試してみてほしい」と話している。

 新書判190㌻。オールカラー。1080円(税込み)。インターネット通販サイトや大型書店で販売している。(稲船優香)



◎22日から訓練運転 道新幹線

 JR北海道は7日、来年3月の北海道新幹線開業に向け、22日から乗務員の訓練運転を開始すると発表した。北海道新幹線車両「H5系」を使って、運転士や車掌が営業運転を想定したさまざまな訓練を実施。夜間を中心に開業日まで週4回程度行い、万全を期す構えだ。

 訓練運転には運転士35人と車掌20人が参加。運転士は停止位置や急勾配、カーブでの加減速などを確認、車掌は車内放送や駅到着時のドアの開閉、ホーム柵の操作を行う。

 青函トンネルを含む約80㌔が貨物列車との共用区間となるため、訓練運転は原則午前1時〜同3時半に限定。途中駅の停車、通過などさまざまな走行パターンを試し、新函館北斗—新青森間を1晩あたり3往復する。

 同社によると、訓練運転のほかに、列車運行管理システムの確認や異常時対応の教育などのため、日中に新函館北斗—木古内間で新幹線車両が走行する場合もあるという。(山田大輔)


◎介護施設 事故数150件増 08年以降最多

 函館市内の介護サービス事業所で2014年度に発生した事故数は、前年度比150件増の519件と、現在の統計方法になった2008年度以降で最多となったことが分かった。事故原因は、誤薬が187件と前年度から100件増え、これまで最も多かった転倒(182件)を上回った。

 事故数は10年度が232件、11年度269件、12年度261件、13年度は369件と増加傾向にある。

 市指導監査課によると、原因別で最も多い誤薬は施設利用者の飲み忘れや、飲み込んだと思ったらコップの底に薬が沈んでいた—などの報告が寄せられた。介護施設での事故問題に詳しい、函館大学の大橋美幸准教授は「誤薬は昔から少なからず存在していたが、近年医療と介護の連携が求められるようになり、事業所側が以前よりも細かいケースまで報告するようになったのでは」と分析する。

 このほか、転倒は182件(前年度比22件増)、車いすやベッド、ストレッチャーなどからの転落は18件発生(同2件減)。誤薬を含め、いずれも直接的に人命に影響したケースはなかった。

 施設別にみると、昨年度に4施設、計258床増えた介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)での事故が174件と、前年度から103件増加。大橋准教授は「サービス提供開始時は、職員が仕事に不慣れで事故が起きやすくなる」と話し、事業所の増加に伴い職員の手が届かない状況が生まれていると指摘する。

 各事業所は事故が発生するたびに、再発防止に向けた対策を市に報告。市も各事業所の職員を集めた講演会や集団指導を毎年実施している。同課は防止策として「職員間で共通の認識を持ち、事故を想定した対策を行うことが必要」としている。

 市によると、市内の介護サービス事業所数は579施設(7月1日現在)。前年同月比で16施設増と、高齢化に伴い増加が続いている。(蝦名達也)