2015年9月20日 (日) 掲載

◎松前でマグロまつり

 【松前】松前沖の本マグロや町の特産品が味わえるイベント「松前城下マグロまつり」が19日、松前城下通りで始まった。秋の大型連休初日とあって、会場は町の魅力が詰まった海産物などを買い求める観光客らでにぎわっていた。20日まで。

 今年から「松前マグロまつり」と「松前城下楽市楽座」を合わせて開催。歩行者天国の城下通りで町商店街の物産販売や木工作品の制作体験などを展開し、マグロの柵(さく)や活アワビなどを浜値で販売している。

 イベント会場では松前産の本マグロ66キロの解体ショーを開催。職人が鮮やかな包丁さばきで身と骨を分けて柵状にし、多くの人が歓声を上げながら作業に見入っていた。また、ご飯1杯(100円)を購入して町内9社の松前漬を無料で食べ比べするコーナーは、開始早々で売り切れるほど人気を集めていた。

 マグロのすしが景品でもらえるクイズ大会で優勝したのは、松前町の設計士花野明奈さん(30)。松前中学校の工事関係で2年間在住しているが、「今日が松前にいる最後の日だったので、とてもうれしい。マグロずしはお世話になった人と一緒に食べたい」と大喜びだった。

 20日は「本マグロの解体ショー」(正午)と「ウルトラクイズ大会」(午後1時半)のほか、午前11時から小学生以下対象の「アワビつかみどり」が行われる。

 駐車場は会場周辺の10か所を無料で開放。松前藩屋敷には150台分のスペースを確保し、片道10分の無料シャトルバスが運行する。    (斎藤彩伽)



◎七飯で新幹線開業カウントダウンイベント

 【七飯】来年3月26日の北海道新幹線開業に向け、町の魅力を発信し機運を高める「もうすぐ新幹線!七飯町北海道新幹線カウントダウンイベント」(町、町北海道新幹線建設促進期成会主催)が19日、峠下の道昆布館で始まった。ステージイベントや道南地域の特産品を提供する屋台などが用意され、来場者は新幹線時代の到来を肌で感じていた。

 同館がある峠下地区は、国道5号線から道新幹線新函館北斗駅への入り口にあたり、駅までの距離と開業への期間が近いことから「もうすぐ」と銘打った。

 19日は時折弱い雨が降ったものの、続々と来場者が詰め掛けた。会場には新幹線をPRするのぼりを飾り、町内の周遊マップなどを折り込んだクリアファイルを配布。乗り物アトラクション「H5系ミニ新幹線はやぶさ」の無料運行も行われた。  ステージでは、中宮安一町長が「開業日が決まり一つの目標が設定された。2日間食とイベントを楽しんでください」とあいさつした後、開業日が書かれたパネルをお披露目した。

 同町の工場で製造されている「コアップガラナ」を飲んで新幹線を歓迎する思いを叫ぶ「ガラナDEシャウト」には12人が参加。大の新幹線好きという函館市の西村庄平くん(5)は「大きくなったら新幹線の車掌さんになりたい」と叫び会場を盛り上げた。

 このほか、はこだて大沼牛のバーベキューや道南地域のゆるキャラとの撮影会などが行われ、来場者は楽しいひと時を過ごした。イベントは20日、午後3時まで。    (蝦名達也)



◎「シルバーウイーク」始まる、観光地にぎわう

 秋の大型連休「シルバーウイーク」初日の19日、函館市内では時折雨が降るあいにくの天気となったものの、ベイエリアなど人気のスポットは、大勢の観光客でにぎわった。市内のホテルや旅館では予約が順調な一方、同日の観光施設の来場者数は伸び悩み、関係者は20日以降の入り込みに期待を寄せている。

 金森赤レンガ倉庫群の周辺では、家族連れらが記念写真を撮る光景が多く見られた。妻、子供と仙台から訪れた島田孝さん(31)は、「少し肌寒いけど、10年ぶりの函館を満喫したい」と笑顔で話していた。

 函館朝市も新鮮な海産物やグルメを求める観光客で盛況。函館朝市協同組合連合会の井上敏廣理事長は「普段の土曜と比べると、お客さんはずっと多い。明日以降はもっと増えるのでは」と期待する。

 旧ホテルシエナ元町を改装し、7月にオープンした「ラ・ジョリー元町」(末広町)は、23日まで満室が続く。担当者は「ファミリーや年配の夫婦の予約が多い」とする。湯の川プリンスホテル渚亭(湯川町)も期間中はほぼ満室。担当者によると、予約は半年前から入り、6月から急増したという。

 五稜郭タワーの19日の搭乗者は4097人。1日平均約6000人が訪れた6年前の大型連休に比べると低調な出足となった。大場泰郎営業部長は「関東からの観光客の落ち込みが激しい。新幹線が開業した北陸方面にかなり流れている」とみている。

 18~19日で集計した旧函館区公会堂(元町)の来館者数は、昨年同時期と比べて100人ほど少ない569人。担当者は「6月から国内個人客の減少が続いている。明日以降は上向いてほしい」と期待を込める。 (山田大輔)


◎函教大、英語ミュージカルに挑戦

 道教育大函館校は22日午後6時から、函館市芸術ホール(五稜郭町37)で、英語ミュージカル「Beginning of May(ビギニング・オブ・メイ)」を初めて上演する。本番に向け、出演者は追い込みのけいこに励んでいる。(鈴木 潤)

 同校の特認講師で、英語の授業を担当するマイケル・ウイリアムスさんが中心となって企画。参加者を募って6月から練習を続けてきた。

 物語はウイリアムズさんが実話をもとに創作。突如、異国で暮らすことになったポリネシア人の女性、メイを主人公に心温まるストーリーが展開される。

 有志の学生たちを中心に道教育大附属函館の小・中学生、大学の卒業生も出演。裏方のスタッフを含め総勢60人がミュージカルに参画している。

 19日のけいこでは、出演者が場面ごとにウイリアムズさんの指示を受けながら演技し、所作や位置取りを確認していた。20日以降は芸術ホールで総練習をし、本番を迎える。

 メイの義理の母親役を演じる卒業生の森愛莉さん(23)は「せりふの多い役ですが、役になり切って演じたい。観客が感動するステージをつくり上げていきます」と意気込みをみせていた。

 入場無料だが、整理券が必要。芸術ホールか同大マルチメディア国際語学センター(☎0138・44・4360)へ。