2015年9月23日 (水) 掲載

◎遠泳リレーで津軽海峡横断、水泳倶楽部

 世界各地の海峡横断などに挑戦している「オーシャンスイマー」4人による「津軽海峡水泳倶楽部」(石井晴幸代表)は21日、青森県佐井村―函館市戸井間50・66キロの遠泳リレー横断に初めて挑戦し、13時間6分で見事成功した。

 メンバーは最高齢の眞壁功さん(71)を筆頭に、内藤保雄さん(58)、関根健弘(たけひろ)さん(46)、杉田真紀(まさき)さん(33)の4人。チーム名は4人の苗字の頭文字をとって「マナセス」とした。

 メンバーは、水泳帽と海水パンツのみの姿で21日午前5時17分、佐井村の海岸を出発。石井代表らが乗船する船が付き添う中、1時間ごとに交代し、まずは潮の流れを考えて西の福島町方面を目指した。その後は12・3キロ地点で大きく迂回(うかい)し、北東の戸井方面に向かった。水温は摂氏23度から21度で推移。4人は津軽海峡の速い潮流を乗り切り、戸井へは午後6時23分、瀬田来漁港近くの岩場へ上陸した。

 眞壁さんは「途中は潮に逆らう形で泳いだのできつかったが、後半から楽になっていった」と振り返る。62歳の2006年、ドーバー海峡単独横断に15時間50分かけて成功。日本人最高齢記録を持つ。「自分にとっては今回で最後の横断泳。最高のメンバーで泳ぎ切ることができてうれしい」と笑顔。

 内藤さんは「尊敬する眞壁さんに良い思い出をつくってもらいたかった。充実した海峡横断ができた」と話す。2年後の17年にはドーバー海峡単独横断に挑む関根さんは「このチームでトライアルができたのは幸せ」、来年6人チームでドーバー海峡の往復横断に挑む杉田さんは「チームでの海峡横断が経験できたことは自信につながった」と力を込めた。

 同倶楽部は、世界オープンウオーター水泳協会が定める世界7海峡のうち、津軽海峡は唯一泳ぐための協会がなかったことから11年に発足、2年前に改称した。津軽海峡の素晴らしさを広く伝えようと、横断リレー泳を実施した。(半澤孝平)



◎函館で夏日 散策日和

 22日の道南地方は日本海中部で発達した高気圧の影響で青空が広がり、気温も上昇。函館では今月17日以来の夏日を記録した。

 同気象台によると、函館で25・2度、北斗24・9度、木古内で24・8度と8月下旬並みの暑さとなった。函館市の五稜郭公園では、強い日差しの中、日傘や半袖姿の観光客らが目立った。

 同公園の一の橋近くのフジ棚トンネルは、木陰と木漏れ日で涼んだ秋風が流れた。一帯の散策を楽しんだ滋賀県栗東市の龍山政弘さん(56)、奈実さん(43)夫婦は「函館も意外と暑い。肌寒いと思い、長袖を持ってきたけれど、半袖でちょうどいい」と話していた。

 同気象台によると、23日の道南は引き続き穏やかな天候で、函館では夏日の予報。(田中陽介)



◎学校再編議論を前倒し、函館市教委

 函館市教育委員会は、市立小・中学校再編計画で検討に着手していない各学校の再編計画について、来年度に一括して検討に入る方針を固めた。2012年度から計画的に検討を進めているが、統廃合の方針が固まらないために、校舎の耐震改修が進んでいない現状がある。廃校後の学校敷地の活用方法についても早期に方向性を示す必要があると判断し、全体スケジュールの前倒しを図る。

 市は11年度に同再編計画を策定。小学校46校を34校に、中学校28校を19校に統廃合する枠組みを示し、小中各7グループ、計4期に分けて検討する方針を示した。12年度から学校教育審議会での検討が始まり、第1期は、桐花、的場など7中学校を3校に再編し、統合校開校に向けた準備も進んでいる。

 今年1月には第2期の検討結果として、西、潮見、宇賀の浦の3中学校の統合を答申。現在進めている中部、北星など12小学校を7校とする再編の検討結果は16年度の早い段階で答申される見通し。

 市教委は、第2期の終了後に第3期として中学校4校と小学校3校、第4期として小学校2グループ計16校の検討を順次開始する方針だった。ただ、審議会への諮問から答申、保護者や地域の同意を得るまでには2年程度の時間がかかり、統合方針決定後も開校までも数年の準備期間が必要となる。第3期以降の各グループは、再編後の全体像を一括して示すことで、議論のスピードアップを図る方針だ。

 また、1~4期の対象には含まずに、児童、生徒数の状況に応じて適宜検討するとしていた郊外や東部4地区の各グループも一括検討の対象に加える。この中には通学区域外からの就学を認める特認校の亀尾小中学校も含まれるが、近年、入学希望者が減少している状況や地域性にも配慮しながら、今後の在り方を検討するとしている。(今井正一)


◎巴太鼓振興会の子どもたち、松村組公演に友情出演へ

 郷土芸能函館巴太鼓振興会(小椋浩史リーダー)は27日、市芸術ホール(五稜郭町37)で開かれる和太鼓松村組の公演に友情出演する。松村組の結成20周年を記念した北海道ツアーで、ツアー最終日の函館公演での晴れ舞台に向けて、練習に熱がこもっている。

 巴太鼓振興会は1969年6月設立。夏祭りなど市内のイベント出演や福祉施設の慰問などを中心に活動しており、現在は小学1年から社会人の17人で活動。函館公演ではオープニングを飾り、4曲を演奏する予定。

 松村組は1995年、阪神・淡路大震災被災者への激励と神戸の復興エネルギーを全国に発信するために発足。同会とは2010年に楽曲提供してもらった縁で交流を深めてきた。松村組からの出演依頼を受け、陸上自衛隊函館駐屯地の体育館を借りて毎週木曜午後6時半から8時半まで、本番に向けて研さんを重ねてきた。

 太鼓のDVDを見るなど自宅でもイメージトレーニングに余念がなく、本番ではセンターを務める局面もある入団4年目の函館高盛小5年平野碧(あおい)君(11)は「リズムを取るのに不安な場所があるので、早くできるようになりたい」と意気込んでいる。

 午後1時半開演。チケットは大人前売り2500円(当日3000円)、高校生以下前売り1200円(当日1500円)。松柏堂プレイガイドやローソンチケット(Lコード15390)、チケットぴあ(Pコード270・634)で扱っている。(半澤孝平)