2016年1月17日 (日) 掲載

◎笑顔の春へ第一関門 センター試験始まる

 2016年度大学入試センター試験が16日、全国693会場で一斉に始まった。初日は地理・歴史、国語、外国語を実施。函館市内では、公立はこだて未来大、北大水産学部、道教育大函館校の3会場で、計1101人が「春」を目指して挑んだ。

 このうち、道教大函館校では419人が朝8時の開場とともに続々と会場入り。参考書をチェックし、緊張の面持ちで試験監督の指示を聞いていた。

 未来大では、国語の試験前の確認作業に時間が掛かったため開始が1分遅れたほか、受験生1人が体調不良により、外国語のリスニングを別室で受けたという。他の2会場でトラブルはなかった。

 全国の志願者数は、昨年より4636人多い56万3768人。センター試験を利用する大学・短大は850校で過去最多となっている。最終日の17日は理科と数学の試験を行う。(稲船優香)



◎真田家の歴史感じて

 NHK大河ドラマ「真田丸」が10日から始まったのを記念して、坂本龍馬記念館(函館市末広町8、三輪貞治館長)は、主人公の武将、真田信繁(幸村)の長男、大助(幸昌)が所持していたとされる管打ち式銃砲を特別展示している。銃砲は同館の所蔵品で、ドラマが放映される年内いっぱい展示する考え。

 銃砲は全長118・1センチ、銃身長88・9センチ、口径1・4センチ。1615年(元和元年)4月、八坂金兵衛が製作したものとされている。

 史実によると、大助は父幸村とともに豊臣家につき、14(慶長19)年の大坂の陣では大坂城に攻め込んだ徳川家康の軍勢と戦い、大功を挙げた。翌年5月の大坂城落城の時には周囲から脱出を勧められたが、主君豊臣秀頼に殉じて自害した。享年13歳(16歳説もあり)だった。

 銃砲はその時に大助が持っていたとされ、三輪館長は「この銃には真田家の深い思いを今に伝える貴重な歴史がこもっている。ぜひ一度見てほしい」と話している。

 入館料500円。小学生―大学生300円。未就学児無料。開館時間は午前8時~午後6時。無休。問い合わせは同館(☎0138・24・1115)へ。(鈴木 潤)



◎演奏会の舞台裏に興味津々 市民会館が開演までの流れ紹介

 クラシックコンサートの舞台裏を紹介する「コンサートができるまで」(函館市文化・スポーツ振興財団主催)が16日、函館市民会館で開かれた。親子ら約70人が参加。企画立案から舞台設営の様子、鑑賞マナーなど、さまざまな視点から演奏会の流れを分かりやすく解説した。

 公共ホールの運営の様子を知ってもらおうと初めて企画した。同財団職員がコンサート開催決定までの仕事として、出演交渉から内部の会議、宣伝といった裏方の様子を写真で紹介。大ホールでは照明や反響板の設置など、音楽用舞台への転換作業を見学した。

 また、市川須磨子館長によるマナー講座では、▽余裕を持って来場する▽携帯電話は使用しない▽荷物は足元に置くかロッカーに預ける-の3点を注意事項に挙げた。市川館長は「携帯電話の画面の明かりは後ろの座席からはっきりと見える。荷物の袋の音も響きやすい。ほかの客や演奏者の迷惑になってしまう」などと話した。

 舞台の準備が整い、開演したコンサートは、函館で活動する渡辺拓也さんと桜井由紀子さん(バイオリン)、佐藤奨さん(ビオラ)、菊地加緒里さん(チェロ)が出演。弦楽四重奏で「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」(モーツアルト作曲)、「君をのせて」(久石譲作曲)などを演奏した。参加者は出演者の後方から演奏の様子を眺めるなど、普段とは違ったコンサートを体感した。

 函館日吉が丘小学校4年の松尾青空(そら)君(9)は「舞台が区切られていることを知ってびっくりした。演奏はすごくきれいな音で楽しかった」と話していた。(今井正一)


◎支所の窓口移転断念 亀田統合施設、建物規模も縮小

 函館市は亀田地区の5つの公共施設を再整備する統合施設整備基本計画案をまとめた。素案の段階で示していた亀田支所の窓口機能の移転を削除。5施設の主要機能のみを引き継ぐ考えに改め、建物規模も縮小した。

 統合対象は、亀田福祉センター、美原老人福祉センター、美原児童館、亀田青少年会館、亀田公民館の5施設。いずれも建物の老朽化が進んでいる。昨年9~11月に整備検討懇話会を開くなど、地域の関係者らから新施設の在り方について意見を聞いた。

 計画素案の段階では、亀田支所の持つ窓口機能(戸籍、民生、福祉部門)を新施設に移設し、同支所庁舎には福祉事務所のみを残す考えを示していたが、同懇話会では、窓口機能移転に対する否定的な意見が寄せられていた。

 新施設には、既存施設から引き継ぐ講堂や体育施設、児童集会室などの機能に必要な面積を2200平方メートルと算定。素案段階では共用スペース、支所機能分を含めて、地上4階建て5200平方メートルと想定していたが、計画案では支所機能をなくしたため、全体面積を4400平方メートルに縮小し、階数は明記しなかった。

 総事業費も想定規模の縮小に伴い、当初より2億4700万円の圧縮となる27億3300万円と見込んだ。2016、17年度に基本設計や実施設計、18年度の工事着手、20年度の供用開始を目指すスケジュールに変更はない。

 市は2月10日まで、計画案に対する意見を公募。市役所などで資料を配付している。問い合わせは市企画部計画調整課(☎0138・21・3694)へ。(今井正一)