2016年1月18日 (月) 掲載

◎家内安全と安産「おっぱい」に祈願

 【知内】町元町の雷公神社(大野格宮司)で17日、女性だけの祭り「十七夜講」が開かれた。米粉をお湯で練って乳房型にかたどった「おしとぎ」を神前に供えることから、通称「おっぱい祭」として親しまれている。この日は町内外から約50人が参加し、家内安全や安産を祈願した。

 十七夜講の由来は、町内にある樹齢700年の神木「姥杉」の根元に乳房に似たこぶがあり、古くから母乳の出に悩む女性が願掛けに訪れていたことから、同神木にちなんだ祭りとして始まったとされている。昭和30年代前半までは夜に祭事が行われ、その日は家事などから解放された女性が踊りや歌を楽しんだ。

 この日は午前9時に、氏子の女性7人が、高さ約10センチの乳房型おしとぎ2つなどを作り、神前に供えた。午後2時からは社殿に女性たちが集合。大野宮司が祝詞や参拝者全員の名前を読み上げ、玉串を捧げる神事を執り行った。

 お供えのおしとぎはお神酒と混ぜ合わせ、別の円盤状のおしとぎの上に乳房を模すように載せて女性たちに配った。毎年来るという町内の女性(84)は「今年も健康で過ごせそう」と笑顔を見せていた。(斎藤彩伽)



◎全国のご当地パン 函館に集結

 全国のご当地パンを一堂に集めた「2016全日本パンフェスティバル(仮称)」(実行委主催)が11月26、27の両日、函館アリーナで開かれることが決まった。実行委では全国のパン店が味を競うコンテストやステージショーなど多彩な催しを予定しており、2日間で3万~5万人の来場者を目指す。(金子真人)

 同イベントは、全国の製パン業者約1500社が加盟する全日本パン協同組合連合会(東京)などが2010年から毎年開催。これまで東京と神戸で開かれてきたが、3月26日の北海道新幹線開業を記念して函館が道内で初めて開催地に選ばれた。実行委では全国各地から80~90社の参加を見込んでおり、各店自慢のパンを楽しむことができる。

 目玉イベントとして、それぞれの地元で愛されているパンを集め、来場者の投票でグランプリを決める「日本全国ご当地パン祭り」を企画。過去にグランプリを獲得した「よこすか海軍カレーパン」(神奈川)、「お好み焼きパン」(大阪)などの6品も会場で販売するという。

 このほかにも、道南の和洋菓子が楽しめるコーナー、パン・お菓子作り教室などのワークショップ、タレントやキャラクターのステージショーなどを予定している。

 17日、市内のホテルで開催説明会が開かれ、自治体や業界関係者ら60人が出席。実行委員長を務める北海道パン・米飯協同組合の北島孝雄理事長は「全道、全国のパンやスイーツを大勢の人に楽しんでもらうとともに、新幹線開業で盛り上がる道南の魅力を発信していきたい」と意気込みを語った。



◎函高専、避難支援システム開発進む

 函館高専生産システム工学科で開発中の避難支援システムを使い、避難所までの移動に支援が必要な人を支援者につなぐ模擬訓練が17日、同高専で行われた。高丘町や湯川町の住民約20人が参加し、システムの有効性や課題を確認した。

 同システムは無線ネットワークを使い、自力避難が難しい要支援者のサポートを余力のある支援者に割り当てたり、避難状況などを管理する。支援者はスマートフォンなどの端末で割り当てが確認できるようになっている。同工学科の藤原孝洋教授の担当する創造実験の学生チームで開発を進めている。

 模擬訓練は屋内の教室で行われ、参加者を要支援者、支援者、本部の3グループに分け、想定したシナリオに沿って支援者を要支援者に割り当てる訓練を実施。安否確認できない要支援者がいる場合など3パターンを行い、本部役の参加者はパソコンに担当を入力し、支援者役は画面に表示された担当一覧を見ながら対応した。

 訓練後、意見交換が行われ、「個人情報のセキュリティーは」や「要支援者の状態などの情報も入れてほしい」などの意見が寄せられた。

 藤原教授は「パソコンを使うことを前提にしているので、今後簡単に操作できる方法も考えたい。寄せられた意見を参考に、さらに良いものにしていきたい」と述べた。高丘町会の竹下秀雄会長は「必要なシステム。実用化に向けてさらに取り組みを進めてほしい」と期待を寄せた。(鈴木 潤)


◎朝市漁火がごめ丼、初出場で全国4位入賞

 【東京】全国各地のご当地食材を丼にした「全国ご当地どんぶり選手権」の結果発表が17日、東京ドームで行われ、初出場した函館朝市漁(いさ)り火がごめ丼が4位に入賞し、来年の同選手権のシード丼の権利を獲得した。

 今月8日から17日まで同会場で開かれた、地方の食、祭り、伝統芸能が一堂に集まる「ふるさと祭り東京」(実行委員会主催)のメーンイベント。7回目の今回は予選を勝ち抜いた、がごめ丼など全国11の丼と過去の大会で上位に入った4つのシード丼が登場した。1杯500円の丼を食べた来場者が、気に入った丼にコインを投じ、順位を競った。

 がごめ丼は、道南産のふっくりんこを使ったホタテの炊き込みご飯の上に、がごめ昆布、イカ、ウニ、ホタテ、イクラをふんだんに載せた品。函館朝市協同組合連合会の井上敏廣理事長は「初出場で入賞は上々の出来だ。10日間の期間中は大変だったが、大勢の人が食べてくれ、手応えがあった」と笑顔で振り返った。

 八戸銀サバトロづけ丼(青森)が優勝、2位は志布志発かごしま黒豚三昧(鹿児島)、3位は十勝牛とろ丼(十勝管内清水町)だった。