2016年1月23日 (土) 掲載

◎はやぶさ、臨時で最大3往復増発

 JR北海道は22日、春の臨時列車の運行概要を発表した。北海道新幹線は3月26日の開業直後やゴールデンウイーク(GW)期間を中心に、東京―新青森間の「はやぶさ」2往復4本を新函館北斗駅まで延長運転するほか、1往復2本を増便。開業ブームの需要に対応するためで、繁忙期に新函館北斗―東京間を運行する列車は、定期便と合わせて1日最大13往復26本となる。

 延長運転を行うのは3月26日~4月3日と同9~24日の土日、同29日~5月8日。下りが東京発午前8時40分と午後4時20分で、上りは新函館北斗発午前8時47分と午後3時35分。加えて、開業直後の3月26、27日とGW期間の一部で臨時列車「はやぶさ47号」(東京発午前6時56分)と「はやぶさ60号」(新函館北斗発午後2時14分)を運行する。

 新幹線の本数増加に合わせて在来線も増便する。函館―札幌間の特急「北斗」は、春休みや4月29日~5月8日の期間などで1日最大2往復増発。臨時列車の一部車両でリゾート列車を投入し、定期列車と合わせた同区間の運行本数は1日最大14往復28本となる。また、新函館北斗―函館間のアクセス列車「はこだてライナー」も最大3往復6便増発し、全ての列車が新幹線と接続する。

 このほか、3月19~21日の3連休に合わせ、函館―新青森間の特急「白鳥」を1往復増便。同列車は北海道新幹線開業に伴い、同21日が最終運転となる。(山田大輔)



◎未来大 最高賞を受賞 総務省「地域情報化大賞」

 地域経済の低迷や人口減少など地域課題の解決に資する先進的な情報通信技術(ICT)の利活用事例を広く募集し、優れた取り組みを表彰する、総務省の「地域情報化大賞2015」に、公立はこだて未来大マリンIT・ラボが取り組んだ「IT漁業による地方創生」が22日、最高賞に当たる総務大臣賞を受賞した。

 マリンITラボは、同大教授ら研究者と漁業者が一体となって2012年に学内に立ち上げた研究組織。「IT漁業による地方創生」は、漁業者の高齢化や後継者不足、魚価の低迷など沿岸漁業が抱える課題を解消していこうと情報と資源の共有化を目指した。

 衛生利用測位システム(GPS)やセンサー付きのブイを活用し、水産物の分布状況や海洋環境を”見える化”することで、漁業者の勘と経験を情報として共有・継承することを可能とした。取り組みにより、漁協を含む30団体への技術移転や、従来の海洋観測ブイなどのコストを大幅に低減したという。

 本年度は全国から85件の応募があり、外部有識者を交えた審査の結果、同大の取り組みなど12件の事例を賞に選んだ。

 同ラボの代表を務める和田雅昭教授(44)は「大賞はうれしい。漁業者の協力がなければできないこと。一緒にやってきた漁業者の取り組みが評価されたと受け止めている」と話している。

 表彰式は3月9日、東京ビッグサイトで開催する「地域ICTサミット2015」の中で行われる。(鈴木 潤)



◎全国の若手料理人〝レストラン開店〟

 次世代を担う若手シェフの発掘を目的に、全国の35歳未満の料理人を対象としたコンテスト「RED U―35」を開くRED U―35実行委は3月26日の北海道新幹線開業に合わせ、同18日から函館市内で地元食材を使った特別メニューを提供する「函館CLUB REDレストラン」を開く。全国初の試みで、全国の新進気鋭の若手料理人と函館のシェフがタッグを組み、市内の既存飲食店を利用してこだわりのグルメを紹介する。

 REDは「RYORININ’S EMERGING DREAM」の略で、「料理人に現る夢」という意味。料理の腕とともに夢や斬新なアイデアが求められる同大会は、若手シェフの登竜門として2013年にスタート。毎年400人前後の応募があり、書類選考や職場訪問、合宿など半年がかりの審査を経てグランプリが決まる。

 「REDレストラン」は、ゴールデンウイークまでの期間限定で実施。同コンテストの1次選考を通過した会員でつくる「CLUB RED」のメンバー5人と函館の若手料理人5人がチームを結成し、新たなコースメニューを提供する。テーマは「松前漬けの再構築」。道産米のななつぼしなどを用いた「松前風おこげ」など、伝統総菜の新たな食し方を提案する狙いだ。函館のシェフが所属する飲食店5店で展開する予定で、実施場所など詳細は2月下旬に発表する。

 このほか同実行委は、小学生を対象とした料理教室や高齢者施設での特製弁当の提供なども計画しており、若手料理人の活躍の場を広げるため、函館開催を足がかりとして同様のイベントを全国で仕掛ける計画だ。同実行委でプロデューサーを務める村友夕美子さんは「食材の宝庫である函館に新幹線が開業する。この機会を生かし、函館を美食のまちとしてPRするきっかけ作りにしたい」としている。(山田大輔)


◎4年前のひき逃げ事件情報を

 【森】2012年1月に森町森川町の町道で、町内に住む当時60歳の男性が車にひき逃げされ死亡した事件から4年を迎えた21日、森署は事件現場付近で交通検問を行い、犯人逮捕へ向けドライバーへ情報提供を呼び掛けた。

 事件は同年1月21日午後6時20分ごろに発生。現場は片側1車線の直線道路で、目撃情報などから、現場から逃走した車両は白色系のハッチバックタイプで、函館方向からJR森駅方向へ走り去ったとみられている。現場は当時、圧雪アイスバーン状態で、わだちができていたという。

 この日は事件発生時刻に合わせ、午後6時から約1時間検問。上野泰広署長をはじめ、署員らがドライバー一人一人にチラシを配りながら事件解決への協力を呼び掛けた。上野署長は「決して事件を風化させてはいけない。ささいな情報でもいいので、気づいた点や気になった点などがあれば、森署へ連絡してほしい」と呼び掛ける。事件に関する情報提供は同署(☎01374・2・0110)へ。(野口賢清)