2016年1月29日 (金) 掲載

◎車窓の絶景 乗り心地体感 報道向け試乗会

 【北斗、木古内】3月26日に開業する北海道新幹線の報道関係者向け試乗会が28日に行われ、新函館北斗―木古内の営業区間35・5キロが初公開された。全国から約200人が参加し、北海道新幹線車両「H5系」の乗り心地を体感するとともに、車窓から見える新たな景色を満喫した。

 1編成10両のH5系は、午前10時に新函館北斗駅を出発。ホームでは道の新幹線PRキャラクター「どこでもユキちゃん」や北斗市商工会女性部のメンバー約20人が「いってらっしゃい!」と書かれた横断幕を持ち、参加者を見送った。車窓からは函館山をはじめ、太陽に反射してキラキラ輝く雪景色などを見渡すことができ、記者やカメラマンが熱心にシャッターを押していた。

 木古内駅には定刻通り同10時13分に到着し、木古内町のキャラクターで同駅観光駅長の「キーコ」が参加者を歓迎。コンコースでは町職員がパンフレットを配るなどし、伝統行事「寒中みそぎ」や特産品などをPRした。列車は同10時45分に同駅を出発、新函館北斗駅へ戻った。この日の同区間の積雪は13センチ。同社の規定により、9センチ以上の積雪では最高速度260キロを出せないため、210キロに速度規制して運転した。

 試乗会を終え、JR北海道の山田浩司広報部長は「開業までいよいよ2カ月を切ったが最終的な準備を進め、開業日を無事迎えられるよう全力で取り組みたい」と述べた。試乗会は開業までに10日間、全21回開催され、一般向けは2月13、14日に行われる。(山田大輔、金子真人)



◎青函食材のコース料理満喫

 青森県や函館の食材を使ったコース料理の試食会「青函フルコースサミット」が28日、函館短大付設調理製菓専門学校で開かれた。鹿内博青森市長や宮下宗一郎むつ市長、両地域の学術関係者ら約30人が、地元の山海の幸をふんだんに使った料理を堪能した。

 同校と弘前大学食科科学研究所が北海道新幹線開業などを見据えて昨年11月に締結した、地域食材のブランド化などにかかわる連携協定に基づき開催。同研究所は津軽海峡交流圏を核に北日本の食を移出・輸出し、外貨を稼ぐ「北日本食の成長戦略」を掲げ、協定では同校がメニュー開発などで戦略に協力する。

 サミットでは同校の吉田徹教頭が料理メニューを考案し、下北半島近海で獲れたタコやタラ、アンコウ、知内産カキ、函館産エゾシカなどを使い、8品を調理した。  冒頭、野又淳司校長があいさつした後、工藤寿樹函館市長の発声で乾杯。「カキとホタテのクリームグラタン」や「アンコウのムニエルバターソース」、「エゾシカのソテー」など次々と料理が出され、出席者は歓談しながら料理を味わった。

 北大大学院水産科学研究院の安井肇院長は「青函それぞれの地域の雰囲気が出て、ぜいたくな気分にさせる料理」と満喫した様子。同研究所の嵯峨直恆(なおつね)所長は「青函連携を象徴する料理」と感想を述べた上で「青函の素晴らしい食材を地産地消するだけでなく、これからは外に売り込む『地産外商』をもっとしていくべきだ」と語った。

 3月12日には、青函の海の幸を使った料理の試食会も予定している。(鈴木 潤)



◎函館で5年ぶりコンサドーレ戦

 サッカー・2016明治安田生命J2リーグの日程が28日に発表され、北海道コンサドーレ札幌が7月3日、函館市千代台公園陸上競技場で横浜FC戦を行うことが決まった。函館でのJリーグ公式戦開催は2011年8月以来5年ぶり。チケットの発売は6月11日。

 コンサドーレ札幌は今年20周年を迎え、チーム名に「北海道」を付けてホームタウンも追加し、道内全域で活動展開する。この中で、3月に北海道新幹線が開業することもあり、札幌(ドーム、厚別)以外で唯一の開催地となった。

 函館では00年から11年まで毎年公式戦が行われたが、Jリーグの組織・運営に関する基本原則を定める「Jリーグクラブライセンス制度」により、観客席数などの関係で同競技場は12年から試合が行われていなかった。(山崎純一)

 ●地元歓迎 関心大きく

 サッカーJ2リーグの北海道コンサドーレ札幌が7月に、函館で2011年以来5年ぶりの公式戦を行うことが決まった。北海道新幹線開業を間近に控える道南にスポーツでも明るい話題が届き、地元のサッカー関係者から歓迎の声が寄せられた。

 函館サッカー協会の新山英二会長はコンサドーレに所属する稲本潤一、小野伸二両選手に加え、対戦相手の横浜FCの三浦知良選手ら元日本代表が顔をそろえることになる試合に大きな期待。その上で、「2チームの対戦を地元で観戦できることは光栄。サッカーに取り組む子どもたちや、すべての人たちが楽しめるはず」と話す。

 指導者の間でも大きな関心を集めており、函大谷高サッカー部の白井純二監督は「Jリーグはサッカーに携わる人にとって夢の舞台。トッププロのプレーを見て、選手それぞれが技術向上やこれからのサッカー人生に役立てほしい」と期待する。

 スプレッドイーグルFC函館の阿部修士監督は、コンサドーレに過去、試合などで関わりのあった選手も多いことから「思い出を振り返りながら楽しめそう」と期待を膨らませる。指導する子どもたちにとっても「プロの妙技を間近で体感できるチャンスなので、多くの子どもたちに見てもらいたい」と話している。(小杉貴洋)


◎アイスクラッシャー5連覇

 第19回函館新聞社杯アイスホッケー大会(函館新聞社主催、函館アイスホッケー協会主管)は28日、函館市民スケート場で第20日の試合を行い、アイスクラッシャーがホワイトベアーズを12―6で破り6戦全勝で優勝、前人未到の5連覇を達成した。

 大会は地元の大学生や社会人などで構成される7チームが参戦。今月6日に開幕し、各チーム総当たりのリーグ戦を全21試合行い、頂点を目指した。

 29日の最終戦も同場で午後8時から北水ブルーマーリンズ対ダイナマイツの試合が行われ、最終順位が決定する。観覧無料。(小杉貴洋)