2016年2月4日 (木) 掲載

◎冷水かぶり健康を祈る 高穂神社節分祭

 節分の3日、函館市上湯川町の高穂神社(澤口廣宮司)では、節分祭を前に恒例の水ごりが行われた。澤口宮司(65)や神職、氏子代表ら白装束姿の男女5人が、境内にある樹齢600年の御神木の根元から湧き出る冷水をかぶって身を清め、五穀豊穣や今年1年の健康を祈った。

 午前9時ごろ、澤口宮司が神木の前で祝詞をささげ、手を組んで印を切り「えい」と気合を入れて冷水をかぶると、神職らも後に続いた。

 澤口宮司は「新しい春を迎えるために厄を払おうと気合が入った。家内だけでなく海上や交通の安全も願った。良い年になってほしい」と話し、体から湯気を上げていた。鹿部町のコンブ漁師、飯田英和さん(52)は初参加。「大漁を祈願した。爆弾低気圧に見舞われた時は落ち込んだが、今は心機一転という気持ち」と笑顔を見せた。

 また、福島町の小笠原一子さん(68)は5回目の参加。名古屋から帰省した娘の真澄さん(40)が初めて見守る中、一子さんは「家族の健康を願い気合十分で臨んだ」とすがすがしい表情。真澄さんは「家族を思い、水をかぶる母の姿を見て感動しました」と話していた。(半澤孝平)



前日・開業日 催し盛大に

 道は3日、北海道新幹線の開業前日(3月25日)と開業日(同26日)の主要行事概要を明らかにした。JR北海道が主催する新函館北斗駅と木古内駅での一番列車出発式は、午前6時台後半に予定している。

 同日、道議会新幹線・総合交通体系対策特別委員会(長尾信秀委員長)で報告した。

 出発式は新函館北斗の場合、同6時35分発東京行きはやぶさ10号が対象。同7時~同10時台には、地元市町が主催する到着列車歓迎セレモニーが両駅で行われる。新函館北斗での対象は新青森発はやて91号(7時38分着)、盛岡発はやて93号(9時3分着)、仙台発はやぶさ95号(10時7分着)、東京発はやぶさ1号(10時58分着)。

 同11時台後半には、アクセス列車「はこだてライナー」と道南いさりび鉄道の出発式(JR北、いさりび鉄道主催)をJR函館駅の同一ホームで合同開催。ライナーは同11時53分発新函館北斗行き、いさりび鉄道は正午発上磯行きが対象。

 午後0時半から函館国際ホテルで新幹線・いさりび鉄道開業記念祝賀会(実行委主催)を開く。同3時から航空自衛隊の飛行チーム「ブルーインパルス」が大空を舞い、祝賀ムードを盛り上げる。

 道主催の前夜祭は25日午後4時から函館市の金森赤レンガ倉庫で行い、プロジェクションマッピングや音楽ライブ、花火打ち上げなど盛りだくさんの内容。同5時45分から記念セレモニーを実施する。

 道は「時間については、今後の調整により変更となる可能性がある」としている。(山崎大和)



◎スケトウ大不振で終漁へ

 渡島総合振興局は3日、渡島管内でのスケトウダラ刺し網漁について、本年度の漁獲量が過去10年間で最低に落ち込む見通しであることを明らかにした。昨年10月から今年1月の累計は前年比37%減の8746トン(速報値)と1万トンを下回った。漁期は3月末までだが、渡島は例年、12月が漁の本番で、漁場は既に日高沖に移っており、大不振のまま終漁を迎える可能性が高い。

 同振興局によると、管内7漁協の漁獲量合計は不漁だった前年をさらに下回る水準。主な漁協の水揚げは南かやべが53%減の1554トン、えさん(椴法華)が52%減の478トン、鹿部が40%減の2385トン、砂原が22%減の3462トンと軒並み低下。操業は続くが、2~3月で数量が大きく増えることはない見込み。

 数量減により、単価は13%高の1キロ115・3円となり、高い水準で推移した。漁獲金額は29%減の10億865万円。

 水揚げがあった日数(昨年10月~今年1月)は、前年比6回減の80回。10月はしけの影響で7回少ない16回にとどまったが、11月以降は前年並みの操業が確保できた。

 同振興局は「漁期の初めは魚が深みにいて、網が刺せなかった。その後は捕れる場所に魚が来なかった」(水産課)とみる。道総研函館水試の武藤卓志主査は「水温が高く、魚が渡島沿岸に寄らなかった。昨年11月の調査では、渡島沖の水深150~250メートルで平年より2度~4度も高かった。卓越年級群(生まれた魚が非常に多く生き残ること)の2005年生まれのスケトウが減り、資源状態が悪化していることも影響している」と話している。(山崎大和)


◎函大有斗特進9・3倍 私立7高出願状況

 函館市内の私立高校は3日、2016年度一般入試出願受け付けを締め切った。同日午後5時現在、函館ラ・サールを除く7校のうち、倍率が高かったのは函大付属有斗・特別進学コース9・3倍、遺愛女子・普通科特別進学コース3・9倍などで、平均倍率は1・94倍(昨年度比0・08ポイント減)だった

 総定員1320人に対し、2571人(同106人減、推薦を含む)が出願。倍率が2倍を超えたのは遺愛女子の全学科、函大付属柏稜・普通科総合進学コース、函大付属有斗・特別進学コース、函館白百合・看護医療系進学コースの4校6学科。

 昨年度との差が大きいのは、函大付属柏稜・普通科総合進学コース(0・5ポイント増)、函館白百合・特別進学コース(0・4ポイント増)、函館大妻・家政科(0・8ポイント減)、清尚学院・調理科(0・6ポイント減)など。遺愛女子は一般出願者数に、函館白百合は推薦出願者数に中学校からの内部進学者を含んでいる。

 函館ラ・サールの出願状況は後日発表される。一般入試は16日、合格発表は23日に各校で行われる。(稲船優香)