2016年2月5日 (金) 掲載

◎外国人客に水産物買ってもらうには? 朝市でアンケートへ

 道運輸局は6日、函館朝市(若松町)で外国人旅行者を対象に、土産品の販売促進に向けた実証実験に乗りだす。朝市を訪れる外国人旅行者が急増する一方で、カニなど水産物を扱う店舗の売り上げが伸び悩んでいる現状があり、外国人旅行客にアンケートを行うことで、課題を把握し、土産を買いやすい環境をつくるのが狙いだ。

 朝市側から、外国人への水産物の販売が進んでいないとの声を受け、運輸局が函館朝市協同組合連合会(井上敏廣理事長)と三井住友カード(東京)と連携し独自に支援する。一般的に、日本は自国に持って帰れるかどうかの検疫情報の不足、クレジットカード決済ができないなどの課題が指摘されている。

 中華圏の正月にあたる春節期に合わせ、訪日外国人が増える6、8、11、12の計4日間にわたってアンケートを実施。調査員4人が朝市内を巡回し、英語または中国語(繁体字、簡体字)で書かれたアンケートを4日間で200人分集める予定。検疫情報やカード対応、「Wi―Fi(ワイファイ)」環境など買い物する際に必要な条件などを聞く。

 また、検疫や決済に関する情報を分かりやすく説明したリーフレット(英語、中国語)も8000部作り、期間中、外国人旅行客に配る。

 今月下旬には、朝市の販売店(店主)へのアンケートも行う方針。運輸局観光部は「何がネックで、どこを改善すれば売り上げが伸びるのか検証したい。接客や商品表示での多言語対応に問題があるとの声も多い。函館朝市をモデルに、外国人旅行客の利便性が高まることで、全道の市場、商店街に波及させたい」という。

 函館市経済部商業振興課の柏弘樹課長は「実験は朝市の販路を拡大すること、ひいては函館の経済活性化につながる試みで、期待している」と話している。(山崎大和)



紺地鮮魚 今年のゴッコの名前は和風

 和風な名前で登場―。函館市中島廉売内にある紺地鮮魚(紺地慶一社長)は、今年もゴッコ(ホテイウオ)に名札をつけて販売している。紺地社長は「希望に応えて名前をつけるよ」と威勢の良い声を響かせる。

 同店のゴッコの“命名”は10年ほど前からで、メスとオスの区別がしやすいようにと始めたのがきっかけだ。近年はプロスポーツ選手や芸能人の名前を拝借してきたが、今季は「さとみ」「みちお」「さえ」「しんじ」などと“原点回帰”。名札担当の菅原悦子さん(67)は「大河ドラマの真田丸を参考にしようとしたが、勉強する時間がなくて、今年はなじみのある名前にした」という。

 ゴッコの皮部分はゼラチン質で、身はトリのささ身に似た食感、歯ざわりの良い卵と軟骨も味わい深く、しょうゆ仕立ての鍋が代表料理。紺地社長は「ゴッコはいまが旬。値段も落ち着いてきたので、いっぱい食べてほしい」としている。(田中陽介)



◎まるでラジコンに搭乗 石川のサーキット場話題

 函館市石川町215にある屋内ラジコンサーキット場「函館RCスタジアム」(木村安邦代表)は、新感覚のレースが楽しめるとラジコンユーザーの間で話題を集めている。

 同施設は、10分の1スケールの車体に取り付けたカメラの映像を見ながらリモコンを操縦することで、あたかも搭乗して動かしているような感覚を味わうことができる。

 木村代表が元倉庫を活用して、昨年7月にオープンさせた。14メートル×8メートルのカーペットにスポンジなどを用いて迷路状に仕切り、約60メートルのコースとしている。サーキットを無地のボードで囲うことで感情移入しやすい環境も整備した。木村代表は「ベテランで1周20秒、初心者で30秒ほどで回れる。実際には時速7・2~10・8キロのところ、映像を見ながら走ることで体感速度としては10倍の時速70~108キロを体感できる」と強調する。

 料金は10分500円。希望者には、プレイ走行をまとめたDVDもサービスする。「思い出づくりや上達の材料にして」と木村さん。営業は、平日午後4時~同10時、土日祝日は正午~午後10時。火曜定休。問い合わせは同施設(☎0138・83・8660)まで。ブログはhttp://ameblo.jp/hrcs527/(半澤孝平)


◎市内でバレンタイン商戦本格化

 函館市内の百貨店や洋菓子店でバレンタイン商戦が本格化している。今年の14日は日曜日に当たるため、各店は職場や学校で配る「義理チョコ」が減るとみており、高級品や衣類とのセット商品など「本命」の品ぞろえを充実させている。

 棒二森屋(若松町)は本館1階に特設コーナーを設置。ベルギーの高級ブランド「ゴディバ」をはじめ、国内外の有名店のチョコレート約70種類が並ぶ。このほか、本館4階の紳士服売り場にもコーナーを設け、チョコレートと、ネクタイや下着などを組み合わせた「オリジナルギフト」を提案している。

 チョコレート専門店シュウェットカカオ(梁川町)には男性客の姿も目立つ。同店によると、チョコレートの品ぞろえが充実するこの時期に自分用に買い求める人が増えるという。

 売れ筋のカカオ豆にこだわった一口サイズのチョコレートは、普段より10種類ほど多い約40種類を用意。詰め合わせのギフトも2~30個入りと多様なニーズに対応する。1日からは免疫力アップが期待できる乳酸菌が入った「シールドショコラ」(6個入り、税込み1980円)を120箱限定で発売。館山雅紀代表は「チョコレートとともに思いやりを贈ってほしい」と呼び掛ける。

 バレンタインにちなんだイベントも各所で開かれる。13、14の両日、金森赤レンガ倉庫群(末広町)が、LEDキャンドルの幻想的な光に包まれる。同施設を運営する金森商船が「キャンドルバレンタイン」として企画。今年は午後5~9時に約500個のLEDキャンドルを建物の周りに並べ、非日常的な空間を演出する。

 北斗市七重浜の温泉施設「七重浜の湯」にはチョコレート風呂が登場する。13、14の両日、男女の一部の浴槽にカカオ成分を含んだ入浴剤を投入。チョコレートの甘い香りでリラックスできるとともに、血行促進や美肌・保湿効果が期待できる。

 同施設の鶴巻俊治さんは「バレンタイン時期限定の人気企画。茶色いお湯と甘い香りを楽しみながら体を温めてほしい」と話す。(金子真人、稲船優香)