2016年2月8日 (月) 掲載

◎ハコダテライスのレシピ公開

 北海道中小企業家同友会函館支部(高橋泰助支部長)の勉強会グループ、はこだてスローフード研究会(会長・金子宏マルキチ食品会長)は7日、昨年10月に開発したご当地グルメ「ハコダテライス」のレシピ発表会を五島軒本店で開いた。今後は道南のホテルや飲食店で調理方法を共有して同じメニューを提供する計画で、函館の新名物を目指す。

 ハコダテライスはホウレンソウまたはカボチャを使用し、パエリア風に炊き上げた道産米がベースで、旬にこだわった地元の食材を最低5種類トッピングしたのが特徴。道南の食の魅力を再認識し、新たな地産地消グルメを発信しようと同研究会が1年がかりで開発した。

 発表会では、下準備の方法などを記した手引きや調理の様子を収めた映像などを使い、調理の手順を紹介。続けて、この日集まった会員や関係者約70人にハコダテライスが振る舞われた。

 同研究会は、今月中にフェイスブックでもレシピを公開し、家庭でも気軽に味わえるよう工夫を図る考えだ。ハコダテライスは北海道新幹線が開業する3月26日から、五島軒本店で提供を開始。他にも取り扱いを希望するホテルや飲食店が複数あるといい、「やきとり弁当」を提供するハセガワストアとも連携を目指す予定だ。金子会長は「ハコダテライスが日本で有数のランチとして紹介されるよう努力を続け、道南の食材をPRしたい」としている。(山田大輔)



PLバトン3人 全国大会へ意欲

 函館市内のバトンチーム「PLバトン北海道第3MBA」に所属する建部糸音さん(18)=函館西高校3年=と木村彩香さん(15)=函館旭岡中学校3年=、大泉結さん(15)=函館湯川中学校3年=の3選手が3月25~27日に大阪で開かれる第41回全日本バトントワーリング選手権大会に出場する。1月上旬に札幌で開かれた予選大会で上位入賞を果たし、出場権を獲得。3選手はあこがれの舞台に向け活躍を誓っている。

 予選大会で建部さんは高校ダンストワールで2位に、木村さんと大泉さんは中学ペアに出場し、同じく2位に入った。

 中学2年の時以来4年ぶり2度目の全国出場を決めた建部さんは「ミスはあったけど楽しく踊ることを心掛けていたのでそれができて良かった」と振り返る。

 この3年間はあと一歩で全国大会を逃し、悔しい思いが続いた。高校生として最後となる今回は基礎から見つめ直し、並々ならぬ思いで演技をつくり上げてきた。

 初出場となる木村・大泉さんペアは「練習のときよりも完璧に踊れた」と喜ぶ。中学1年からペアを組んでいるが、3年目となった今回はバトンの受け渡しなどのコンビネーションの演技で「互いに理解しながらできるようになった」と成長を遂げた。

 全国大会まで2カ月を切り、さらにレベルアップを図ろうと練習に一層熱がこもる3選手。「前回は周りに圧倒された」という建部さんは「今度は自分の力を出し切る」ときっぱり。練習会場への送迎や苦しい時の支えとなった母知鶴さん(42)に対し「感謝の思いを込め、最高の演技を見せたい」と決意を見せる。

 木村さん、大泉さんも3月に高校受験が控える中、勉強と両立させて全国にチャレンジする。「全国に出られることに感謝し、悔いの残らない演技をします」と誓った。(鈴木 潤)



◎新幹線高架に無線操縦機落下

 【北斗】7日午後0時10分ごろ、北斗市添山の北海道新幹線の高架上線路に「自分で操縦していたラジコン飛行機が落ちた」と近くに住む60代男性が110番通報した。通報当時は3月26日の開業に向けて新幹線の訓練走行中で、同4時ごろまでの現場検証中、訓練走行を一時中断した。JR北海道によると車両への衝突はなく、レールなどに異常はないことで8日以降の訓練走行に支障はないという。

 函館中央署によると、現場は添山会館(添山106)近くで、函館江差自動車道から西側350メートル。飛行機は軽飛行機仕様で、長さ60センチ、幅80センチ、重さ500グラム。プラスティックと発泡スチロール製で全体が黄色だったという。

 関係者によると男性は同0時5分ごろ、高架の山側近くの田んぼから飛行機を無線操縦で飛ばし始めた直後、強風にあおられて新幹線の軌道上に落下させたものとみられる。撮影目的のカメラは確認されておらず、これまでも5~6回、趣味で操縦を楽しんでいたという。

 JR北海道によると、落下直前、木古内駅から新函館北斗駅に訓練走行中の車両の運転士が「何か飛んでいるものがある」と司令センターに伝えていた。緊急停車はせずに、車両に機体がぶつかった形跡もないことから、通過後に軌道に落下した可能性が高い。

 通報を受けてJRと署員がバラバラとなった機体を回収。同署は「現段階で法令に抵触するのかどうかは不明だが、慎重に調べる」としている。


◎ノーマイカーデー CO2削減量過去最大

 函館市は、市地球温暖化対策地域推進協議会が昨年9月14~20日の全市一斉取り組み期間に実施した、通勤、通学時の自家用車利用を控える本年度の「市民ノーマイカーデー」の実績をまとめた。7日間の参加延べ人数は前年度比131人増の944人となり、二酸化炭素削減量が同比858・7キロ増の2092・5キロと、過去最大の削減効果があった。

 地球温暖化防止に向け、二酸化炭素の排出量を抑制するのが狙いで、2012年度から毎年実施。一日以上、自家用車の使用を控え、バスや市電などの公共交通機関、自転車を利用して通勤や通学、買い物する。

 本年度は毎年恒例の環境イベント「はこだて・エコフェスタ」などと連携して参加者を募ろうと、初めて8月29日~9月30日の約1カ月間を実施期間に設定。このうち、一斉取り組み期間の実施報告書をまとめた。

 同協議会事務局の市環境部によると、今回の削減量は函館に住んでいる160世帯の1日分の二酸化炭素排出量に相当するという。車の使用を控えた総距離は前年度比4289キロ増の1万453キロ(北海道約3周半分)で、901リットル分のガソリン節約につながった。

 平均参加日数は4日で、期間中の交通手段は自転車が32・8%と最多。次いで徒歩28・6%、車の相乗りが15・1%となった。

 アンケート調査では、ノーマイカーデーが環境意識の向上に役立つかとの問いに、同比2・5ポイント増の76%が「とてもそう思う」「そう思う」と回答。本年度からは参加特典として消費カロリーを確認できるチェックシートを取り入れており、取り組みが「健康増進や運動不足解消に役立つ」との意見も多かった。一方で、市電やバスの利便性向上や参加促進に向けた大々的なPRが必要との声も寄せられた。

 同部は「新年度以降はより広報の仕方を工夫し、市民全体にノーマイカーデーを浸透させたい」としている。(蝦名達也)