2016年4月1日 (金) 掲載

◎ご当地アイドル桜組がラストライブ

 【北斗】26日の北海道新幹線開業に向けて、新函館北斗駅では自動券売機の設置作業などが急ピッチで進んでいる。ひと足早く12日にプレオープンする同駅併設の市観光交流センターでも物資の搬入など着々と準備が進んでおり、新幹線の開業が目前に迫ったことを知らせている。

 JR北海道によると、駅舎内の工事は全工程の9割が完了したといい、現在は3種類計7台の自動券売機の設置などを行っている。今月上旬の完成を予定しており、鳴海正駅長は「設置後は速やかに操作方法などを共有し、万全の態勢で開業を迎えたい」とする。

 同駅では配属された約40人の駅員が日々研修を行っており、利用客の受け入れ準備を進めている。

 一方、弁当カフェなど4つの施設が入居する同交流センターは、プレオープンを経て19日に本格的に開業する。特産品を販売するアンテナショップ「ほっとマルシェおがーる」は、8日から商品の陳列作業を始める予定。渡辺正憲店長は「店頭に並べる商品の選定が先週で完了した。道南の厳選した菓子や水産物など約450点を紹介し、魅力を発信したい」と意気込む。

 同駅2階に開設する北斗市観光案内所では、渡島・桧山を中心に南北海道全体の観光パンフレットを300種類以上並べる計画で、1日から作業に取りかかる。市観光協会は「北斗市の観光情報発信はもちろんだが、新函館北斗駅を回遊拠点として活用してもらい、次の目的地の情報も紹介したい」としている。(山田大輔)



北斗おもてなし祭、6日間で15万6000人来場

 【北斗】市は3月26日~31日に、北海道新幹線新函館北斗駅西側で開いた開業記念イベント「北斗おもてなし祭」の来場者数(推計値)をまとめた。初日の4万人を筆頭に各日1万人を超え、6日間で計15万6000人が来場した。市総務部企画財政課は「平日のにぎわいは想定以上だった」としている。

 会場では、北斗をはじめ道南の2市10町がブースを構え、地元食材を使用したメニューやご当地グルメを販売。ホッキずしや焼きガキなどを日替わりで振る舞う屋台は各日行列ができ、同課は「北斗の名産品をPRできた」とする。

 会期中は、30日を除いて晴天に恵まれた。開業日の26日は、東京からの第一陣が到着した午前11時ごろから混雑。北斗の郷土芸能やYOSAKOIソーランの披露、お笑いコンビ「タカアンドトシ」のトークショーなどが催されたステージにも大勢の人が詰め掛けた。27日も3万6000人が訪れた。

 平日の28~31日は、市内の小・中学校吹奏楽部による演奏や「ずーしーほっきー」と北斗に関する○×クイズステージなどで北斗を存分にアピール。最終日の31日も大勢の地元住民や新幹線で降り立った乗客でにぎわいを見せた。(稲船優香)



◎警察人生最後の日に栄誉

 刃物を振りかざす男に対し、経験を生かして制圧するなどし、一般市民の安全確保に努めたとして道警函館方面本部(小笠原和美本部長)は3月31日、函館西署十字街交番相談員で元警察官の坂本亮(まこと)さん(62)に、本部長即賞表彰を贈った。坂本さんはこの日で40年間の道警勤務を終え「人のために尽くす仕事ができる警察官になって良かった。道警関係者には、今後も住民からの信頼とまちの安全づくりに向けて業務に励んでほしい」としている。

 30日午前11時前、男が同交番を訪れて1人でいた坂本さんに「この紙を読め」と迫った。果物ナイフをちらつかせたため、坂本さんは「何やってんだ」と大きな声を発し、男がひるんだすきにさすまたで制圧。外の市民に危害が及ばないようにと模範的な対応で間合いを取り、「訓練通りにできた」と電話で通報し、駆け付けた署員とともに男を逮捕した。

 坂本さんは青森県大鰐町出身で帝京大卒業後、1976年に道警入り。函館中央署を皮切りに各地で主に交番・駐在勤務に就き、2014年に函館で定年退職。その後非常勤で交番相談員になっていた。

 小笠原本部長は「警察官を退職しても、身をていする覚悟を持って地域の安全活動に当たる道警交番相談員の皆さんの存在を頼もしく思う」とした。

 坂本さんは「交番などで多くの人と出会えたことがありがたい」とし、伴侶の啓子さん(59)への感謝も忘れず「これからは2人でキャンピングカーで全国を旅したい。この夢を生きがいにしてきた」と笑顔を見せた。(田中陽介)


◎ジュニアロボットコンテスト、函館高専で開催

 ロボットフェス・インはこだて市民の会(白石勝士会長)主催の「ジュニアロボットコンテスト2016」が3月29~31日、函館高専で開かれた。市内の小学生11人が参加。最終日の31日はそれぞれが製作したロボットのコンテストが行われ、出来栄えを競った。

 物づくりの楽しさや奥深さを体験してもらおうと、13年から同高専の協力を受けながら開催。29、30の両日は、同高専の学生の指導を受けながら、障害物を避ける高性能光センサーを搭載した、自立型二輪駆動ロボット「梵天丸(●ぼんてんまる)」の部品の組み立てに挑戦した。31日午前には思い思いのボディーを作り、ロボットを完成させた。

 コンテストは、カーブやアップダウンのある特設コースを使い、走行タイムの速さを競ったほか、ボディーのデザインを審査。タイム計測では、児童たちは障害物を避けながら走行するロボットの動向に一喜一憂していた。

 コンテストで総合優勝した村田琴和さん(道教育大附属函館小5年)は北海道新幹線H5系に函館の特産イカをつけたボディーをつくり「デザインだけは一番になりたかったので、優勝できてうれしかった」と笑顔を見せ、タイム計測1位で総合2位の井上陽斗君(函館日吉が丘小6年)は「3日間楽しむことができた」と話していた。

 審査に当たった同高専の鈴木孝司特専教授は「みんな技術者として楽しみな存在」と講評した。