2016年4月4日 (月) 掲載

◎松前町長に石山氏再選

 【松前】任期満了に伴う松前町長選は3日、投票が行われ、即日開票の結果、現職の石山英雄氏(60)=無所属=が、新人で元町政策財政課主幹の小野寺則之氏(48)=無所属=を破り、再選を果たした。石山氏は3402票を獲得、小野寺氏に約1200票の大差をつけた。投票率は79・78%で、2012年の前回選挙を0・86ポイント上回り、町民の関心の高さをうかがわせた。

 前回に続き一騎打ちとなった選挙戦は、1期4年の実績を強調した石山氏と、13年に存続問題に揺れた町立松前病院との信頼回復を訴えた小野寺氏が、激しくしのぎを削った。

 石山氏は「確かな前進を」を旗印に、足腰の強い産業づくりを掲げ、生産拡大と後継者対策に向けた漁船漁業や船外機艇への支援策を重点的にアピール。出馬表明は小野寺氏より遅れたが、前回から続く後援会の人脈をフルに生かした組織型選挙を展開し、漁協や土木・建設業者から強い支持を受けた。また、病院については、町民対話を通じ今の松前にふさわしい改築や独立行政法人化への検討を進めると訴え、幅広い年代の町民に浸透した。

 午後8時40分ごろ、約120人の支持者が集まる町福山の旅館に「当選」の一報が入ると、大きな拍手と歓声が沸いた。同時に石山氏が会場入り、支持者と何度も固い握手や抱擁を繰り返した。当選のだるまの目入れと万歳三唱を行った後、石山氏は「継続の道を選んでもらい感謝したい。町民の皆さまの健康と命を守るよう精進し、2期目に挑戦する」と決意を語った。

 一方、小野寺氏は「今こそ変わろう」をスローガンに、若者や女性の雇用確保を重点政策に掲げた。病院との信頼関係を回復し、健全な経営体制となるよう訴え、草の根運動を展開したが、涙を飲んだ。

 石山氏は、1955年松前町生まれ。松前高校卒業後、74年に役場入り。2012年に町議会事務局長を退職、同年の町長選で初当選した。(斎藤彩伽)



◎函館鍼灸マッサージ師連携会発足 資質向上目指す

 道南のはり・きゅう・マッサージ師らによる新組織「函館鍼灸マッサージ師連携会」の発足会が3日、函館市中央図書館で開かれた。発起人代表を務め、会長に就任した益井基さん(北海道鍼灸マッサージ柔整協同組合函館支部長)は「医療・介護の新しい連携の中で、鍼灸マッサージ業界も認めてもらい、顔の見える関係を構築して職域を固めていきたい」と抱負を述べた。

 はり師などの国家資格有資格者による連携団体として発足。これまで交流のなかった複数ある既存の同業者組織の枠組みを超えて、62人が入会を希望し、総会には約45人が出席。役員選出後、益井会長のほか、副会長に中川晋さん(函館鍼灸師会長)、臼井登さん(函館鍼灸マッサージ師会副会長)を互選した。

 今後、函館市が設置した医療・介護連携推進協議会への参画を目指し、会員同士の交流、業界内の資質向上を目指す。任意団体としての発足だが、将来的には法人格取得も視野に活動することが示された。益井会長はあいさつの中で「(無資格のリラクゼーション業との)差別化を図るためには、国家資格を所持し、医療の一部を限定的に認められた医療従事者であるという点で力を発揮することが大事だ」と述べた。(今井正一)



◎秋田犬りりしく、展覧会に50頭

 国の天然記念物である秋田犬の展覧会「第84回函館支部展覧会」(秋田犬保存会函館支部主催)が3日、函館市の亀田八幡宮境内で開かれた。道内を中心に全国から50頭が集まり、容姿や威厳など、日頃の特訓の成果を披露し合った。

 秋田犬は日本古来の大型犬で、東京都にある「忠犬ハチ公」像が有名だ。堂々とした風格と飼い主の指示は忠実に守るという部分を併せ持つことから、国内外に愛好家がおり、世界各地で展覧会が開かれている。

 函館での展覧会は毎年開催。この日は年齢ごとに幼稚犬、幼犬、若犬、壮犬、成犬の雄、雌で審査を行ったほか、全国の展覧会で優秀な成績を残した参考招待犬のお披露目もされた。

 審査では耳や尾の形をはじめ、毛並みや歯の本数などが細かくチェックされた。堂々とした姿に、見に集まった市民らはくぎ付け。日頃の運動、適切な食事の管理、愛情を持った飼育が不可欠で、人犬一体となって審査に臨んでいた。

 毎年出場している伊達市の会社員樋口真吾さん(42)は「秋田犬はとても飼い主思いの日本犬で、ぜひ見てほしい」と魅力を語る。同支部の干山正支部長は「国の天然記念物である秋田犬の素晴らしさを広め、もっと多くの人に養ってもらいたい」と話していた。(蝦名達也)


◎H5系カラーのストラップ完成

 北海道新幹線カラーのストラップをつくるワークショップが3日、函館市地域交流まちづくりセンターで開かれた。多くの家族連れらが訪れ、思い思いの作品を仕上げた。

 同センターで開催している新幹線をテーマにした作品展「はこだて十人十色トレインナーレ」(10日まで)の一環。参加者は羊毛フェルト作家玉山知子さんのアドバイスを受けながら、緑、紫、白の羊毛を手の上で転がすなどし、H5系カラーのアクセサリーを完成させた。はこだて観光大使の紀あささんによる手回しオルガンの演奏もあり、参加者を楽しませた。

 道教育大附属函館小3年の厂原(がんばら)はなさん(8)は「上手にできてとても楽しかった。ストラップはかばんに付けたい」と笑顔を見せた。

 9日午後2時半からは、新幹線車両の写真を出展している田村昌弘さんらによるギャラリートークも開かれる。問い合わせは紀さん(TEL080・3318・5466)へ。(金子真人)