2016年5月5日 (木) 掲載

◎鳴海さん優秀賞 国際平和ポスターコン、遊園地で平和な世界表現

 世界中の子どもたちが平和を題材に描く「第28回国際平和ポスターコンテスト」(ライオンズ国際協会主催)の国際審査で、函館桔梗中学校2年の鳴海清花(きよか)さん(13)の作品が国際大賞に次ぐ優秀賞23点に選ばれた。「平和を分かち合おう」のテーマで65の国と地域から11~13歳約40万人が応募。鳴海さんは「一生懸命描いたのでうれしい」と会心の笑みを見せている。

 全員が楽しく笑顔でいられる世界を表現しようと、選んだコンセプトは「遊園地」。国旗の観覧車やお菓子でできたブランコをメーンに、平和の象徴である白い鳩や「ピースマーク」、描くのが好きだという動物や食べ物を彩りよく配した。

 昨年の夏休みに2週間かけて制作。画用紙サイズの紙に、水彩絵の具とアクリル絵の具を使い、細筆を駆使して丁寧に描き上げた。自宅で1日8時間にわたり作業に没頭することもあったが、「色を重ねるのが楽しいから全然飽きない。時間を忘れていました」と振り返る。

 前回のコンテストでも国際審査まで進んだが入賞には至らなかっただけに、喜びはひとしお。「出品できるのが13歳までなので、今回がラストチャンスだった。受賞を知った時は本当に驚いた」と話す。作品はホームページなどを通じ世界中の人の目に触れる。「たくさんの人に見てもらえるのはうれしい」とほほ笑む。

 鳴海さんは函館北斗ライオンズクラブのサポートを受けて出品。クラブ、地区(道南、胆振、日高、後志)、複合地区(全道)の審査をくぐり抜けた。日本からの8作品を含め、国際審査に残ったのは129作品。国際大賞は中国の女子生徒が獲得した。(稲船優香)



◎利用倍増 バス快走 元町・ベイエリア周遊号

 3月に車体ラッピングを一新した、函館市西部地区を循環するバス「元町・ベイエリア周遊号」が好調だ。4月の利用客は北海道新幹線開業を追い風に、前年同月の2倍に増加。市内の観光名所をあしらったデザインは一目で他の路線バスと識別できることから利便性向上にもつながり、利用客から好評を得ている。

 同バスはJR函館駅を起点に、20分間隔で1日26本運行。運賃は大人210円、子ども110円で、函館朝市や金森赤レンガ倉庫群、函館山ロープウェイ山麓駅など22カ所の停留所を約30分かけて周遊する。

 運行する函館バスが、市や函館商工会議所などでつくる北海道新幹線新函館開業対策推進機構の提案を受け、3月に49人乗りの車体をリニューアル。車体と同じデザインのバス停も新たに設置した。同社バス事業部によると、「ラッピングがかわいらしく、街並みにもなじんでいる」「バス停が目立って良い」など、利用客から好評の声が多く寄せられているという。

 外国人の利用客も多いことから、新設したバス停には英語や中国語の案内表記を追加した。担当者は「乗務員に外国人客対応のポケットマニュアルを持たせているが、より良い接客を図るための策を今後も検討したい」と話す。

 5月4日に同バスを利用し、夫婦で函館観光を楽しんだ東京都の会社員増渕忠雄さん(56)は「ほかの車両とデザインが違うので、どのバスに乗ればいいかすぐ分かり、助かりました」と笑顔で話していた。 

 同社は、同様のデザインを施したラッピング車両1台を「五稜郭タワー・トラピスチヌシャトルバス」などでも運行中で、本年度中にさらに2台増やし、市内を走る観光路線バスで運用したい考えだ。(山田大輔)



◎自動車税は納期内に 納税率向上へ渡島総合振興局が対策

 渡島総合振興局は、本年度の自動車税の納期内納税(31日まで)に向け、対策に乗り出した。渡島の納期内納税率は毎年順調に実績を伸ばしているが、2015年度は72・4%と全道平均(74・2%)を下回った。インターネットを利用したクレジットカード納税手続きが始まって2年目を迎え、より身近な納付方法をPRし納税率向上を目指す。

 同振興局によると、本年度の課税状況(函館運輸支局管轄、函館ナンバーで定置場が渡島管内)は課税件数が前年度比0・9%減の14万3165台、課税額が同1・4%減の51億2000万円。減少は軽自動車への移行が進んだため。納税通知書は9日に送付する。

 対策では、ラジオ3局にスポットを計275本打ち、ドライバーらに納税を呼び掛ける。新聞広告は2紙で15、29両日に掲載予定。このほか、函館市電のカラー電車1両の外側板を「自動車税 納期限は5月31日です 納期内に必ず納めましょう」と表示して訴える。

 また、函館、北斗両市内の歩道橋2カ所に納期限を知らせる横断幕(計3枚)を設置。市町広報誌5月号に納税を呼び掛ける記事の掲載を依頼したほか、市町や官公署、企業500カ所にポスターを郵送。電光掲示板付き自動販売機や大型ビジョンを使った広報も行う。

 4月19~22日には、職員が従業員数や店舗数の多い企業29社を訪れ、従業員の納税を徹底するよう要請した。

 渡島の納期内納税の実績は15年度が2・6ポイント増の72・4%で、全道順位は総合振興局・振興局と道税事務所21カ所中18位。全道(74・2%)も全国42位と下位に甘んじている。同振興局は「渡島は毎年順調に数字を伸ばしているが、全道で見るとまだ低い。漁村部を抱え、低所得者が多い地域ほど実績が低い傾向にある」(納税課)と説明する。

 クレジット納税はパソコンや携帯電話を使い、24時間納付手続きができるメリットがある。クレジット会社で分割払いまたはリボ払いが選択可能で、1台につきシステム利用料324円が必要。

 同課は「道の年度当初の貴重な自主財源なので、期限までに納税をお願いしたい。納期内にやむを得ず納められない場合は、早めに相談を」と呼び掛けている。相談は同課(☎0138・47・9403)へ。(山崎大和)


◎1日5組限定!塩ジンギスカン味わって

 函館市内で飲食店を展開するサンズラボ(浅水耕太社長)はこのほど、1日5組限定のジンギスカン店「名前はまだ無い。」をオープンした。同社が運営するラーメン店「海老麺総本家地元家」(亀田町14)の営業終了後に形態を変え、道内でも珍しい塩ジンギスカンを提供。同店は「函館の塩文化を発信できる店にしていきたい」としている。

 塩はコンブ塩と香草入りの2種類を使用。一度も冷凍されていない生ラムの肩ロースを通常よりやや厚い8ミリにカットし、特製のネギ塩だれに漬けた「特選函館塩ネギジンギスカン」(1人前790円)が一番人気で「あっさりとしていて飽きずに何枚でも食べられる」と評判という。このほか、骨付きの「ラムチョップ」(同850円)や海老麺(830円~)なども提供している。

 4月29日のオープン以降満席が続いており、今月20日ごろまで予約でほぼ埋まっているという。現在は仕込みなどの関係で1日5組の完全予約制としているが、将来的には10組程度まで対応していきたい考えだ。同店の矢田項一マネジャーは「地元の方々に愛される店を目指し、ゆくゆくは塩ジンギスカンを函館の名物にしていきたい」と意気込んでいる。

 営業時間は午後6~9時。月曜定休。予約は同店(☎0138・85・6661)へ。(金子真人)